本記事ではサブスリーに達成に必要なレーススペースやトレーニングペースについて解説していきます。
サブスリーに重要なのはレースで当日の的確なペース配分と、トレーニング時の負荷です。
負荷は距離やペースで調節しますが、中でもペースはかなり重要な要素となります。
特にトレーニング時のペース設定はトレーニング負荷に直結するもので、マラソントレーニングにおいてトレーニング負荷をいかに自分に合ったものにするかはかなり重要です。
理由はトレーニングペースや負荷が自分の体が適用できるものでないと身にならないからです。
本記事では以下の方を対象にしています。
・サブスリーに必要なトレーニングのペースが知りたい
・サブスリーを達成するにはどのようなペース配分が必要なのか?
以下記事で解説していきます。
サブスリー達成に必要なレースペースは?
サブスリーでは42.195㎞を3時間以内に走る必要がありますが、それにはレース時の設定を1㎞当たり4分15秒で走り続ける必要があります。
選手によってペース配分は様々ですが、この設定でマラソンを押し切るにはある程度のトレーニングが必要になってきます。
サブスリー達成のポイントは、30㎞地点までかなり余裕を持ったペースで入ることです。
理由は、マラソンは後半の落ち込みをいかに少なくするかが結果に直結するからです。
実際に多くの選手がレース後半にラップを落としてしまっており、トップ選手であっても後半のラップは落ちることが多いです。
私がベストを出したときには30㎞地点まで「これ遅すぎるんじゃないか?」と思うようなペースで入っていましたが、その結果後半のペースダウンは少なかったように感じます。
マラソンで後半までペースを落とさずに走ったことのある方は分かると思いますが、後半みんなものすごい勢いで失速してくるのを見たことがあるかと思います。
ちなみに私も失速経験多数あります。
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最初に余裕のあるペースで走ると、思わずペースを上げたくなるタイミングが来るかと思います。しかし、後半のために貯金しておこうと最初にペースを上げるとそれ以上の代償が来てしまうのがマラソンなのです。
狙っているタイムをイーブンで押していくペースで走るのがレース本番で成功するポイントです。
そのためには逆算すると自分が目標としているタイムのラップは30㎞まで楽に走れるような体作りが必要であり、その設定を上げられれば上げられるほどマラソンのタイムは向上します。
サブスリー達成に必要なトレーニングペースについて
ではサブスリーを達成するためのトレーニングはどのようなペース設定にすれば良いのでしょうか?以外で解説していきます。
サブスリーに必要な代表的なトレーニングとしては以下が挙げられます。
・ペース走
・30㎞走もしくは20㎞走
・インターバル
・ジョグ
これを組み合わせてトレーニングされている方がほとんどかと思います。
以下でそれぞれのトレーニングのペース設定について解説していきます。
サブスリーに必要な「ペース走」のペースについて
まずサブスリーに必要なペース走の設定についてです。
ペース走ではマラソンの設定ペースよりも早いペースで走る必要があり、サブスリーを目指すのであればまず3分40秒を設定するのが良いでしょう。
このペース設定で様々な距離を設定して走ることです。
ペース走のペースは、ダニエルズのランニングフォーミュラで解説される「Tペース」が該当します。
距離は10㎞から15㎞が好ましく、最初は1度にできないと思うので、距離を細かく分けて行うのが良いかと思います。
一般的に日本の陸上競技で言われる「ペース走」と同じ負荷のトレーニングですが、ペース走のポイントはすべて連続して行う必要はないと言うことです。
この辺りの詳細については以下記事で解説しておりますので参考にしてみてください。
そもそもサブスリーになぜペース走が必要になるのかと言うと、LT値の向上とリズム感の習得です。
LT値とは「乳酸性作業域」のことです。
人間の体は蓄積した乳酸をエネルギー源として処理する能力があります。
しかし、ある一定以上の数値を超えると乳酸を処理できなくなり、筋収縮が妨げられて体が動かなくなるのです。
しかし、LT値が向上すると早いペースで走っても乳酸が蓄積せず、長時間走り続けられるようになってくるのです。
また、ペース走で得られるリズム感も重要です。
これは実際にマラソンを走って、後半動かなくなってきたときに感じると思います。
マラソンの後半は走りのリズムが崩れますよね?そうなるとどうしてもピッチが落ちてきます。
しかしペース走でリズムを刻むトレーニングをすると、後半疲労してきてもピッチが大きく崩れないのです。
私もこのペース走の効果についてはあまり知らなかったのでかなり驚きました。
サブスリーに必要な「30㎞走」のペースについて
サブスリーと30㎞走のペースについてですが、レースペースで走る必要はないです。
私自身サブスリーを達成できなかった時はレースペースでの30㎞走を入れていましたが、結果的にサブスリーを達成することができなかったからです。
しかしこの30㎞走のトレーニング自体が悪かったのかといえばそうではありません。
原因は30㎞走というトレーニングに固執してしまったことです。
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今回サブスリーを達成した際には20㎞走までしかレースペースでの距離走を入れてませんでした。
しかし、この時には20㎞走以外にも様々な要素のトレーニングを入れており、トレーニングの相乗効果があったのだと感じます。
スポーツ生理学では「トレーニング全面性の原則」というものがありますが、その原則に合致したのでしょう。
この点についての詳細は以下のマラソンと30㎞走の関係についての記事を参考にしてみてください。
また、トレーニングを効果的に行うには30㎞走などを行うそもそもの目的や効果についても知っておく必要があります。
これはサブスリーを目指す人に限った話ではなく、マラソンにおける距離走のポイントについて解説したものです。
以下記事ではその辺りについて詳細に解説しておりますので参考にしてみてください。
サブスリーに必要な「インターバル」のペース
サブスリー達成に必要なインターバルのペースについてですが、そこまで速い設定で走る必要はありません。
まず入れるべきインターバルの種類ですが、ロングインターバルを中心に必要に応じて補助的にショートインターバルも入れるのが良いでしょう。
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まず最も重要なロングインターバルのペース設定ですが、3000mから5000mは欲しいところです。
イメージとしては最大酸素摂取量に出した後でも高いレベルの有酸素ランニングを行う感じです。それには3000m~5000mが最も適しているからです。
5000mを走った翌週にフルマラソンが楽に感じたことがある方は多いかと思いますが、理由はそういったところにあります。
サブスリーに必要な「ジョグ」のペースについて
サブスリーに必要なジョグのペースについては、ある程度身体に負荷のかかるペースが必要になってきます。
最初にランニングを始めた頃と違い、サブスリーレベルになってくるとジョグのペースは上がってきます。
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私の友人はフルマラソンで2時間30分を切る選手もいますが、皆総じてジョグのペースが早いのです。
ゆっくりしたペースでのジョギングはすることもありますが、インターバルなどポイント練習後のリカバリー時もしくはポイント練習翌日の休養日程度になってきます。
その他は翌日にポイント練習がある場合には少し早めのジョグを入れます。具体的なペースとしては先に解説した30㎞走のペースと同じか少し遅い位で、その日の体調によって調整するイメージです。
コンディションを整える目的でも、強化の目的でも早いペースのジョグは必要です。
まとめ
今回はサブスリーに必要なレースペースやトレーニングペースについての解説でした。
様々なトレーニングペースはその日一緒に練習するメンバーや自分の調子に合わせてやってしまいがちです。
しかし最終的には自分に合った適度な負荷でトレーニングする事がサブスリーの近道ですので、トレーニングのペースはしっかり決めてから行いましょう。
また、サブスリーに必要な練習について以下の記事を作成してみました。
サブスリーに向けて一生懸命トレーニングしてきたけれども成果が出なかった方にはかなりオススメできる内容です。
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