今回はランナーの中でも特に困難を極める
夏場のロングラン(距離走)(以下略:ロングラン)について解説します。
ロングランって夏場にも必要であることは分かっていながらも、しっかりこなすにはどうしたらいいのか分からない方は多いのではないでしょうか?
私は現在サブエガまで達成していますが、サブ5やサブ4の頃は夏場のロングランの方法が間違っており、随分遠回りをしたものです。
そこで本記事では、夏場のロングランを成功させ、冬場のマラソンに成果をつなげるコツについて解説します。
・夏場にロングランを行うメリットについて知りたい
・夏場のロングランがうまくできない
・夏場のロングランのポイントについて知りたい
といった方には役立つ内容かと思います。
以下記事で解説していきます。
マラソントレーニングにおけるロングランの役割
まず、マラソントレーニングにおけるロングランの役割について解説します。
そもそもロングランなんて何故やる必要があるのか気になるランナーは多いかと思います。
これは、ロングランを行うことによりマラソンに必要な筋持久力をつけることができるからです。
ロングランは何㎞走ったかも重要ですが、それ以上に
どれだけの時間を中強度のペースでランニングしたかが重要になります。
これについては以下の動画でも解説しております。
本来であれば、車山高原や菅平など涼しい高地で効率よく走り込みしたいところですが、移動費や時間を考えると市民ランナーにはあまり現実的ではありませんよね。
高い成果を出すには、暑い中でも工夫して質の高いトレーニングをこなす必要があるのです。
夏場にロングランは必要なのか?
次に、この暑い夏場にロングランは必要なのか?と言う事についてです。
これは、
・夏場に開催される北海道マラソンに出場する
・秋口のマラソン大会で記録を出したい
といった事情であれば夏場であっても必要なトレーニングとなります。
マラソントレーニングは、期間を分けると大きく分けて3つに分けられます。
基礎機、鍛錬期、仕上げ期に分類され、その中で、
基礎期と鍛錬期において必要になってくるのがロングランです。
私なんてレース2週間前までロングランを入れますからね。
北海道マラソンであれば8月最終週に開催されますので、6月にはしっかりロングランを入れられる状態にすべきです。
また、10月末のフルマラソンで記録を出そうと思った場合、基礎期は7月に相当するので夏場にロングランで筋持久力を向上させる必要があるのです。
夏場にロングランが必要である理由はこのためです。
夏場のロングランの頻度について
夏場のロングランの頻度については、冬場と同じ頻度です。
私が実際にサブスリーやサブエガを達成した時については1週間に1度35㎞走を入れる様にしておりました。
週の中頃にも中強度のペースで90分のロングランを入れていましたので、この2回のセッションが必要になるかと思います。
もちろん暑熱下ですので、トレーニングの質をしっかり確保するためには、後に解説するポイントを守ってロングランを行う必要があります。
夏場にロングランを行うメリット
次に、夏場にロングランを行うメリットについて解説します。
具体的には、
・夏場のマラソンをしっかり走れる
・秋口のマラソンで自己ベストを狙える
・シーズンベストを狙うことが出来る
以上の点が挙げられます。
以下記事で解説していきます。
メリット①夏場のマラソンをしっかり走れる
夏場にロングランを行うメリットとして、夏場のマラソンをしっかり走れるということが挙げられます。
例えば8月末に北海道マラソンがありますが、ロングランをしっかり行えていれば夏場であっても良いタイムで走ることができるでしょう。
もちろん、夏場に開催されるので冬場のマラソンよりかタイムは落とすかと思いますが、筋肉疲労で途中歩いてしまうなどといった状況は無いはずです。
メリット②秋口のマラソンで自己ベストを狙える
夏場にロングランをしっかり行うメリットとして、秋口のマラソンで自己ベストを狙えると言うことです。
マラソンシーズンが本格的に始まるのは10月中旬以降になりますが、ここで記録を狙おうと思った場合夏場にロングランでしっかり足作りをしておく事は重要です。
夏場にロングランを行うことで、10月にはロングインターバルやペース走など実践的なトレーニングにスムーズに移行することができます。
これらの実践的なトレーニングは、ロングランで筋持久力がついていることが前提となるトレーニングですので、夏場に走ることでそれらの基礎ができると言うことです。
メリット③自己ベストを狙うことが出来る
夏場にングランを行うメリットとして、自己ベストを狙うことができることです。
マラソンのシーズンインである10月末に良い記録を出す事は、冬場の本格的なマラソンシーズンに入った際にさらに飛躍することができます。
逆に、夏場にロングランでしっかり走れていないと、10月末のフルマラソンは思い切って記録を狙える状態にありません。
しかし10月末にマラソンをキッチリ走れている状態(記録を狙える状態)であれば、年末から年明けのフルマラソンで自己ベストを狙える走りができるということです。
年末の防府読売マラソンや、年明けの別大マラソンから東京マラソンなどでも好記録が期待できるでしょう。
夏場のロングランを成功させるポイント
次に夏場のロングランを成功させるポイントについて解説します。
具体的には、
・気温の低い時間帯を狙う
・ペースを落とす
・薄底シューズで脚筋力を鍛える
・練習になっていることを意識する
・給水や被り水をフル活用する
・補給食を活用して確実にロングランを達成する
・日頃から電解質を摂取する
・道具をフル活用する
といった点が挙げられます。
以下記事で解説していきます。
ポイント①気温の低い時間帯を狙う
ロングランを成功させる最初のポイントとして、気温の低い時間帯を狙ってトレーニングすると言うことです。
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「夏の走り込みは暑さに慣れることが目的なので、日中走らなきゃならない!」と思われる方は多いかと思いますが、これは私の経験上おすすめできません。
夏場は日差しのある時間ではなく、早朝か夜に走ることをお勧めします。
理由としては、暑い中トレーニングしても必要となるトレーニング刺激が入らないまま終わってしまうからです。
トレーニングの目的は、目的とするトレーニング刺激を体に体験させることです。
そのためには、少しでも走りやすい時間帯を選んで走ることが重要です。
ポイント②ペースを落とす
ロングランを成功させる次のポイントとして、ベースを落とすと言うことです。
冬場のロングランであれば、マラソンペースの+ 30秒程度であるかと思います。
しかし、夏場にロングランをするのであればさらに10秒から20秒遅くて十分です。
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逆に、冬番と同じ設定でロングランを行い、結局このせずにただのジョグになってしまうというのが1番もったいないですからね。
ポイント③薄底シューズで脚筋力を鍛える
ロングランを成功させるポイントとして、薄底シューズで脚筋力を鍛えると言うことです。
これは夏場のトレーニングに限ったことではありませんが、ロングランにおいてはできる限りクッションや反発の少ないシューズを選んで走ることがポイントです。
私の場合、ロングランには必ずと言っていいほどターサーRP3を使っています。
薄底ですが適度な硬さと羽の様な軽さがポイントです。
詳細については以下記事で解説しておりますので参考にしてみてください。
ポイント④練習になっていることを意識する
夏場のロングランのポイントとして、練習になっていることを意識すると言うことです。
夏場は、冬場のトレーニング以上に負荷がかかります。
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暑い中走ると体は汗をかこうとするので、血液が体の表面に集まってきます。
この血液は本来トレーニングで動かす骨格筋のために使われるものですので、心臓はそれを骨格筋にまかなおうとするために心拍数を上げて対応しようとします。
その結果同じペースで走っても、より負荷がかかると言うことです。
そう考えると、先に解説したように冬場のロングランのペースよりも遅いペースで走ってもトレーニングになっていると言う事はわかるかと思います。
ポイント⑤給水や被り水をフル活用する
夏場のロングランのポイントとして、給水やかぶり水をフル活用すると言うことです。
この給水は水ではなく、電解質の含まれたスポーツドリンクを摂るようにしましょう。
ここで水を飲んでも浸透圧の関係で塩分が抜けた体に水分は入っていかないのです。
夏場は陽が出ていない場合であっても日本は湿度が非常に高いので汗はどんどん出ていきます。
それを補うために給水はナトリウム入りのスポーツドリンクである必要があるのです。
また、被り水についてはできるだけ冷えた水を準備しましょう。
体表を冷やすことはパフォーマンス向上だけでなく、熱中症対策にも極めて効果的です。
できれば1リットル近くあればいいでしょう。
私は1周7kmのコースに2か所ほど給水と被り水を置いています。
ポイント⑥補給食を活用して確実にロングランを達成する
夏場のロングランのポイントとして、補給食を活用して確実に達成するということが挙げられます。
ただでさえ達成が難しいロングランですから、エネルギー切れも気を付けたいところです。
ロングランを確実に行うには、血糖値をある程度一定に保つ必要があります。
それにはロングランの途中に、エネルギージェル等を補給する必要があります。
このエネルギージェルの補給により、低血糖によるロングランの中止を避けられるのです。
こういったタイミングで自分に合うジェルを選ぶのもアリですね。
マラソンにおすすめなエネルギージェルについては以下記事で解説しております。
ポイント⑦日頃から電解質を摂取する
夏場のロングランのポイントとして、日頃から電解質を摂取すると言うことです。
つまりトレーニング以外でも電解質を補給しておきましょうということです。
水分摂取のため、日常生活の中で水を多めに取る人がいますが、人より多くの汗をかく予定のあるランナーは水よりも電解質を摂取する必要があります。
理由は、体の浸透圧は一定に保たれているため、水分補給しても出てしまうからです。
そのためにはどうしてもナトリウムの入ったスポーツドリンクなどを十分に摂取しておく必要があると言うわけです。
以上のロングランのポイントについては私のYouTubeチャンネルでも解説していますので参考にしてみてください。(アラフォー&単独練習でサブ5からサブエガまで達成したトレーニング方法を発信しているチャンネルです。)
ポイント⑧道具をフル活用する
夏場のトレーニングを成功させる方法として、道具をフル活用するということが挙げられます。
夏場はロングインターバルやペース走は必要ないものの、ロングランなど比較的難易度の高いトレーニングも入れる必要があります。
ロングランは本来であれば、薄底のシューズで脚筋力を鍛えるのがオススメなのです。
しかし、場合によっては自信をつけるためにレース用のシューズで確実にやり切ることも必要です。
そうすることで、実際のレースでのシューズのレスポンスも確認できますし、なんといっても練習をこなしきると自信がつきますからね。
ランニングシューズの解説については以下記事でしておりますので、参考にしてみてください。
また、私的にオススメなのがサングラスをしっかりすると言うことです。
夏場は特に小さな虫が多いので、夜間も透明のレンズのサングラスをつけることが多いです。
夏場はトレーニングの質を考えた場合、日中は走る事はそんなにありません。
しかし早朝であればトレーニングの質もまだ上げられるので、そうした場合は練習の後半は明るい中走ることになります。
そういった時にサングラスがあると日差しによるトレーニングの失敗確率を下げることができます。
私の場合、レーダーロックパスを使用していますが、サングラスについては自分の使いやすいもので良いでしょう。
ただ、私がレーダーロックパスを使用するのは、圧倒的に大きな動きをしてもサングラスが動かないからです。
また様々なレンズに交換することもできるので、夜間走る際の透明のレンズなどすぐに交換することができると言うのもメリットです。
【永遠の定番!】OAKLEY(オークリー)のRADAR ROCK PATH(レーダーロックパス)について解説!レンズやカスタム、ランニングでの使用感は?
夏場はリカバリーにも気を配る
夏場のトレーニングはただでさえダメージが激しいので、リカバリーにも特に気を遣う必要があります。
これは内側からのリカバリー、外側からのリカバリーの両方です。
つまり食事と一緒に摂取するサプリメントを工夫することも勿論効果的ですし、物理的に身体をほぐしたりするなどのリカバリーも有効です。
トレーニングをして、傷ついた筋肉を修復させてトレーニング以前よりも高いパフォーマンスが発揮できて初めてトレーニングは意味を成します。
そこにリカバリーの重要性があるということは忘れないでください。
以下記事ではおすすめのリカバリーグッズについて解説しておりますので参考にしてみてください。
まとめ
今回は夏場のトレーニングの中でもロングランに特化してポイントを解説しました。
夏場は暑くて非常に走りにくい時期ですが、夏にしっかり走れるとメリットが多いです。
是非取り組んで冬場のマラソンでガッツポーズしましょう!
また、以下記事でも夏場のトレーニングについて解説しておりますので参考にしてみてください。
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