今回はナイキ ズームX ヴェイパーフライネクスト%2(以下略:ヴェイパーフライネクスト%2)についてレビューしようと思います。
前作のヴェイパーフライネクスト%は私の足に全く合わず、購入して失敗だったなと感じました。アッパーが窮屈で足が締め付けられている感じが半端なく、高額なシューズであるにも関わらず速攻お蔵入りさせてしまったくらいです。
今回のヴェイパーフライネクスト%2はその弱点が見事に改善されており、良いシューズに仕上がっていると感じました。
これならレースでも十分使えそうです!
本記事は以下の方を対象にしています。
・ヴェイパーフライネクスト%2を購入しようか考えている
・前作のヴェイパーフライネクスト%が合わなかった、新作は改善されているのか気になる
・ヴェイパーフライネクスト%2のレビューが見たい
・ヴェイパーフライネクスト%2が自分に合うのか気になる
・ヴェイパーフライネクスト%2のサイズ感について知りたい
以下記事で解説していきます。
YouTube動画でも解説しています。
ヴェイパーフライネクスト%2の重さについて
ヴェイパーフライネクスト%2の重さについては、前作より10gほど重たくなっています。
アッパー素材がエンジニアードメッシュになって堅牢になった分、重たくなったのだと思われます。
しかし、アッパーの快適性が増しているので、重さについては全く気にならず、むしろ反発を前作より効率的に貰えるぶん軽くなった様にすら感じます。
ヴェイパーフライネクスト%2のミッドソールとアウトソールについて
ヴェイパーフライネクスト%2のミッドソールとアウトソールの変更点についてです。
ここは前作から特に変更ありません。
ここが全く変わっていないのに、アッパー素材の変更だけでここまで快適さが変わるというのは驚きですね。
ミッドソールの形状は前作と同じ様に、つま先に体重が乗る様に傾斜が付けられており、これがスムーズな重心移動を可能にしています。
カカト部分は相変わらず厚く、カカトからついても自然とベストな蹴り出しが出来る様な構造になっ
ています。
ヴェイパーフライネクスト%2のシュータンについて
ヴェイパーフライネクスト%2のシュータンはアッパー素材と同じく変更になっています。
具体的には前作よりもクッション性のある素材が使われており、靴紐を結んだ時の圧迫感が大幅に改善されています。
ヴェイパーフライネクスト%2はシューズの特性上、シューズのポテンシャルを得るには靴紐の1番足首側をしっかり結ぶ必要があるので、この部分のシュータンが良い素材だとかなり違います。
こういった細やかな変更点は素晴らしいですよね。
ヴェイパーフライネクスト%2の履き口について
履き口については前作よりもクッション材が薄くなっている様に感じます。
前作は後付けパーツの様な印象が否めませんでしたが、今回はシューズと一体化した印象を強く受けました。
前作よりもカカトから締め付けられる感覚からは解放されますね笑
ヴェイパーフライネクスト%2のサイズ感について
まずヴェイパーフライネクスト%2のサイズ感についてです。
サイズ感については、前作と同じと考えて良いでしょう。
同じサイズを購入しても、アッパー素材が異なり、ゆったりした履き心地であることからヴェイパーフライネクスト%2の方が前作よりも大きく感じるかもしれません。
私はヴェイパーフライネクスト%2は27.0㎝で履いており、前作も27.0㎝でした。
ちなみに他のメーカーのシューズは、アシックスのメタレーサーやメタスピードスカイは27.0㎝。
トレイルランニングシューズのクラウドウルトラは26.5㎝、HOKAのChallengerATRは26.5㎝で履いています。
私はサイズ感を確かめるために、皇居のラフィネでまずはレンタルして試してみました。このサービスかなりいいです!
高額なシューズですので、ここで合わなかったら購入は見送るべきですし、NIKEの他のカーボンプレートシューズも試着出来ますので、履いて走ってみて決められるのはかなり良いです。
以下の場所でレンタル可能です。
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ヴェイパーフライネクスト%2のデザインについて
ヴェイパーフライネクスト%2のデザインについてです。
前作からの変更点としては、NIKEのロゴでしょう。
これは私的にあまり気にいっていません。NIKEのロゴはシュッとなっているからかっこいいのですが、今回はなんだかボカシみたいなロゴになっています。
気にしない方にとっては良いのでしょうが、私みたいなマニアにとっては大問題です。
一方、くるぶしにもNIKEのロゴが小さく入っているのですが、ここは非常に気に入っています。
あまり見える部分ではないですが、こういうのって見ていてワクワクしますよね。
ヴェイパーフライネクスト%から変更された点
前作からの変更点で最も大きいのがアッパーの締め付けが少なくなったことです。
これ、デカいです。
アッパー素材自体も変更になりましたが、私としては前作の締め付け具合がどうしても嫌で、履いていてかなり窮屈でした。
シューズに窮屈感を感じることから走ったときにどうしてもシューズ本来の反発を得ることが出来ず、これならアシックスのメタレーサーやメタスピードスカイの方が良いじゃん!となっていました。
最初に出たヴェイパーフライ4%ニットはかなり反発が得られるシューズだったのですが、ヴェイパーフライネクスト%になってから急に履いた感じが変わりました。
おそらく窮屈に感じたのは前作のアッパーが原因であることは間違いありません。
ヴェイパーフライネクスト%2は、ヴェイパーフライ4%ニットとアッパー素材が似たものになったので、購入して履いてみたところかなりいい感じの履き心地です。
@mountain_sports_labo ヴェイパーフライネクストの新旧90秒解説です。前作は合わなかったという方にもオススメ!#ランニング #マラソン #ヴェイパーフライ #ヴェイパーフライnext #サブスリー #ランニングシューズ #厚底シューズ #トレイルラン #トレイルランニング ♬ Build It Way Up No Lead-JP – Bold Eagle
ヴェイパーフライネクスト%2は耐久性もUP
また、アッパー横部の強化がされて耐久性がUPしたことも特徴です。
前作はアッパー素材も足を入れると横に引っ張られる感じがして、ミッドフッド着地の方は横からアッパーが割けてくることが多かったと聞きます。
私もミッドフッド着地で、ターサージャパンもアッパー素材の横側が割けてきて最後はそこから穴が開いてしまっていました。
その点今回のヴェイパーフライネクスト%2では見事に改良されていて、補強素材が付いています。
アッパー生地そのものの変更もありますが、ミッドフッド着地をした際に最も破れやすい部分が強化されているのです。
これであれば履いていてかなり安心ですよね。
他のレビュー記事を見ているとアッパー素材の変更程度で履き心地は変わらないとありますが、私的には全然違って感じます。
実際にヴェイパーフライネクスト%2を履いて皇居を走ってみた
ヴェイパーフライネクスト%2を履いて実際に皇居を走ってみました。
前日に1000mのインターバルを8本走るトレーニングを行っており、足はあまり動く状態ではありませんでしたが、難なく20㎞を走り切ることができました。
2日連続のポイント練習の2日目にこれだけ楽に走れたのはシューズの影響に違いありません笑。
というのも皇居は「ランナーの聖地」と言われていますが、アップダウンがあり一定のペースを維持するのが大変な上級者コースです。
登りで体力を使う走り方も失速に繋がりますし、千鳥ヶ淵公園の先の下りでペースを上げると桜田門からの平地区間でリズムが崩れます。
つまり終始余裕のある走りをする必要があり、その走り方がマラソンにも活きてくるのです。
つまり皇居を疲労なく走るには自分の力量はもちろんですが、シューズの特性もうまく使う必要があるのです。
ヴェイパーフライネクスト%シリーズは大迫選手のフォアフット着地の影響もあり、「フォアフット専用」みたいなイメージが持たれがちですが、実際はそんなことはないです。
踵からついてもしっかりプレートがサポートしてくれますし、反発ももらうことができます。
特にヴェイパーフライネクスト%2は足のどの部分から着地しても、しっかり反発してくれますので、そこが良い所でしょう。
トップ選手向けではありますが、万人から人気があるのはここにもポイントがあるのかもしれません。
前作はアッパーが窮屈だったのでその良さがなくなってしまっていましたが、今回のヴェイパーフライネクスト%2は本来の良さが際立っていて走りながら良いシューズだなと感じました。
この日はいつもお世話になっているペーサートラッククラブさんの練習会だったので、1人でペースを作る必要がなかったので走りやすかったというのもあります。
以前はこういったサービスはなく、1人でできない様な質の高いトレーニングは走友とスケジュールを合わせて行わなくてはなりませんでしたが、気軽に参加できる良いサービスだと感じます。
ペーサートラッククラブさんのウェブサイトはこちら↓
ちなみにペーサートラッククラブさんのオリジナルデザインのヴェイパーフライネクスト%2もあるみたいです。
赤が好きな方にはオススメです。
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ヴェイパーフライネクスト%2で出場したレース「第31回群馬マラソン」
ヴェイパーフライネクスト%2を使用して走ったのが、第31回群馬マラソンでした。
これまでは皇居の練習会でしか履いたことがなかったので、最長でもロング走は20㎞までしか使ったことのない状態でしたのでマラソンでどこまで使えるのかは未知数でした。
結果的にかなり足を取っておくことが出来たレースでした。この時は20~30㎞でペースアップをして一回両足を痙攣させてしまった関係で歩いてしまいましたが、最終的には後半までしっかり押せた内容のレースでした。
ミッドフッド着地ですが、疲労してきたら踵から着地する方法に切り替えればクッションにより大幅に疲労を軽減してくれます。
群馬マラソンのラップは以下の様な感じです。
アップダウンもかなりあるコースなのですが、大幅に崩れることなく走ることが出来たのはこのシューズのおかげでしょう。
ヴェイパーフライネクスト%2はカスタムもできる
すごいのが、このヴェイパーフライネクスト%2はカスタムできちゃうんですよね!
これまではNIKEFREEなどをカスタムしていた時はあったのですが、これだけ実用的なランニングシューズでカスタムできるのはテンションが上がりますよね。
ある程度生産スケールが大きくないとできないことでしょうから余程売れているのでしょうね。
色はまだ多くないですが、これから増えていくことに期待しましょう!
ヴェイパーフライネクスト%2はアッパー素材も選べる
ヴェイパーフライネクスト%2はカスタムが可能ですが、その中でアッパー素材を選ぶことができます。
エンジニアードメッシュとフライニットを選択することができるのです。
最初に出たヴェイパーフライはフライニットが使用されていましたが、私としてはアッパー素材としてのホールド感に若干の不安を感じていました。伸びる様な素材なので足の指を動かす自由は利くのですが、デメリットとしてホールド感の甘さがどうしても気になります。また靴紐を収納しにくいというのも難点でした。
ただ足の指は動かしやすい素材なので、フライニットのアッパーが好きな方はカスタム作成されると良いでしょう。
今回のヴェイパーフライネクスト%2は、デフォルトとしてエンジニアードメッシュが使用されています。
エンジニアードメッシュは伸縮性に加えてと適度な硬さが特徴で、このシューズとの相性が非常に良いです。
フライニット素材の伸縮性に不安を感じた人で、前作のアッパー素材に不安を感じた人は間違いなくエンジニアードメッシュを選択すべきでしょう。
ヴェイパーフライネクスト%2とメタレーサーの差
次にヴェイパーフライネクスト%2とメタレーサーの違いについてです。
メタレーサーも非常に反発を得られる良いシューズだとは感じていますが、踵から着地した時の差を考えるとヴェイパーフライネクスト%2の方が足首にかかる負担は少ないです。
カーボンプレートの反発力に加えて、高いクッション性もヴェイパーフライネクスト%2の特徴でしょう。
写真の様に並べてみるとよくわかりますが、クッションの厚さが大きく変わります。
ヴェイパーフライネクスト%2はポフッという感じのクッションなので、踵着地で長い距離で足を取っておきたい選手にはかなりおすすめです。
メタレーサーも足首にかかる負担は圧倒的に少ないですが、どちらかというとミッドフット着地やフォアフット着地をされる方は恩恵を受けられるシューズと言えるでしょう。
ヴェイパーフライネクスト%2とメタスピードスカイとの違い
次にヴェイパーフライネクスト%2とメタスピードスカイとの違いですが、クッション性はどちらとも申し分なく感じます。
この2種のシューズの違いは推進力をどの様に得るかという点でしょう。
ヴェイパーフライネクスト%2はカーボンプレートでしっかり反発するイメージですが、メタスピードスカイは反発と、つま先から自然と回転するイメージです。
ランニングで高い反発が必要なランナーはヴェイパーフライネクスト%2を選ぶべきでしょう。
逆にHOKAのCARBONXの様な回転型の走りが得意という方にはメタスピードスカイをオススメします。
どちらも性格の異なるいいシューズです。
ヴェイパーフライネクスト%2は日頃のトレーニングで履くべきではない
これだけ良いシューズであるヴェイパーフライネクスト%2ですが、良いシューズなだけに普段のトレーニングでは履くべきではありません。
理由はヴェイパーフライネクスト%2の反発が前提の走りになってしまうからです。
私の場合、レースやヤバい練習会など絶対にタレたくない状況の場合ヴェイパーフライネクスト%2を使います。
それ以外のインターバル、ファルトレク、ロングランなどにはメタレーサーを使用します。
ヴェイパーフライネクスト%2のポテンシャルを最大限発揮するには、カーボンプレートシューズに適した走りでなくてはなりません。つまり、反発がもらえるタイミングで蹴り出して推進力に変えられなくては意味がないからです。
その為にはヴェイパーフライネクスト%2までの反発性やクッション性がなくとも同じ系統のカーボンプレートシューズを履く必要があるのです。
そこでオススメなのがメタレーサーなのです。
クッション性はヴェイパーフライネクスト%2ほどありませんが、同じ感覚で走れるのでおすすめです。
また、メタスピードスカイもおすすめです。
メタスピードスカイはクッション性にも優れているので、私の場合は足に疲れを残したくない場合のロングランで使います。
このようにヴェイパーフライネクスト%2は、本当に勝負の時にだけ使うのがオススメです。
また、最近は3作目となるヴェイパーフライ3も発売!
以下記事でレビューしておりますので参考にしてみてください。
シューズが良いとはいえ、やはり重要なのはトレーニング
本記事で紹介したヴェイパーフライネクスト%2は確かに良いシューズですが、このシューズはあくまでツールです。
このシューズを履いたからと言って、自分の目標とするタイムやサブスリーを達成できるかといったらそんなことはなく、毎日の計画的なトレーニングが必要になってきます。
目標を外さない計画的なトレーニングに加えて、それを更に確実にするのがこのシューズなのです。
よってマラソンでタイムを出すのに重要なのは毎日のトレーニングです。
ただ、記録を伸ばすに当たって具体的な成功事例やどれだけの負荷でトレーニングすべきか指標が欲しいところですよね?
私もかつては様々なランニング書籍を読みましたが、結果的に分かりやすかったのが目標を達成した人の詳細なトレーニング日誌を読むことでした。
そこにはトレーニングの設定タイムだけでなく、そのトレーニングをどれだけの負荷で行ったかも盛り込まれている必要があり、そういったものに出会う機会はなかなかありませんでした。
そこで以下記事で私がサブスリーを達成した時のマラソンの練習方法を公開しています。
良かったら参考にしてみてください。
レース前3か月分の練習内容が超具体的に載せてあるので、トレーニング指標としてオススメです。このシューズを購入された方であれば、サブスリー達成をひとつの目標とされている方は多いかと思います。
月間300㎞弱の走行距離でも効率的にサブスリーしたい方は読んでみてください。
まとめ
今回は新しくなったヴェイパーフライネクスト%2についてレビューしてみました。
今回のシューズは特に、前作からヴェイパーフライネクスト%から離れてしまった方にはかなりおすすめできます。
マラソンシーズンに是非とも活躍させたいシューズですので、是非とも参考にしてみて下さいね。
その他カーボンプレートシューズについても以下記事で解説しています。私はアシックスが好きなのでアシックスが多いですが。
また、強い反発が欲しい方にはアルファフライネクストもおすすめです。
2作目が最近出ましたが、1作目よりも安定性が格段にアップしました。以下記事で解説しておりますので気になっている方は参考にしてみてください。
ナイキのランニングシューズ全般については以下記事で解説しております。ナイキのランニングシューズはラインナップが多いので、自分がどのシューズに適しているか参考にしたい方にはオススメです。
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