トレイルランィングの大会も徐々に開催され始めてきました。
レースに出るとどうしても、走るなりの目標が出てきますよね。
より良い成績で走り切ることを目標とするなら、より速く走るための知識を得ることが大事になります。
速く走るだけでなく、絶対に完走することを目標とするなら、様々なアクシデントに見舞われても確実に完走するための知識を得ることが大事になります。
上記のどちらにと重要になってくるのは、ゆとりを持って走ること。その為には終始効率のいいランニングフォームで走ることが重要です。
ランニングフォームはロードレースのみで必要な印象がありますが、長い距離を走るトレイルランニングでも非常に重要です。
そこで本記事では、トレイルランニングの効率的なランニングフォームとその習得方法について解説します。
本記事は以下の方を対象にしています。
・トレイルランニングで速く走る為のフォームってあるの?
・具体的にどんなことを意識して走ればいいの?
・トレイルランニングで速く走る為にはどんなトレーニングをしたらいいの?
以下記事で解説して行きます。
効率の良いランニングフォームはトレイルランニングに重要
効率の良いランニングフォームは、トレイルランニングにおいて非常に重要なスキルです。
理由は、
・効率の良いランニングフォームは身体の筋力を分散できる
・効率の良いランニングフォームは大きな推進力を生む
・効率的なフォームによって得られたスピードは登りと平地で活かせる
という理由です。
以下記事で解説して行きます。
理由①効率的なランニングフォームは身体の筋力を分散できる
ロードでのトレーニングや山を速く走り続けるトレーニングをしっかりできている時は、全身をうまく使うランニングフォームが必然的に身につく為に、長いレースでも終始うまくリズムにのって走り続けることができます。
では一体トップ選手とそうでない選手は、LT値や最大酸素摂取量などのランニング要素以外に、何が違うのかというと、
筋肉の出力や疲労の分散が上手いかどうかです。
つまり全身を使って走るということは、
平地でも登りでも下りでも全身を使って疲労を分散して走り続けられるということです。
理由②効率的なランニングフォームは大きな推進力を生む
身体の中心部の大きな筋肉を使って走ることは、ふくらはぎや肩先の様な先端の筋肉だけで走る場合と比較して、走る為に必要な動力を全身から得ることができるからです。
短い距離のレースであってもスピードをだすという観点からすると、全身の筋肉を使って走ることは大事です。
しかし長距離のトレイルランニングでは、筋力の分散だけでなく、疲労の分散にも役立つのです。
よく長い距離のトレイルランニングでは、後半に脚が痙攣してきたり、下りで太腿の筋肉が疲労してきたりします。しかし、全身を使って走れていれば、この疲労が分散できるのです。
これは登り区間でも下り区間でも言えることです。
理由③効率的なフォームによって得られたスピードは登りと平地で活かせる
効率的なフォームが重要な理由、それがスピードを生み、登りと平地でも生かされるからです。
トレイルランニングで差がつくのは登り区間と平地区間です。
様々な地形や路面を走り続けるトレイルランニングでは、フィニッシュした時に人によって数時間時間が違うことはよくあることです。
特に距離が長ければ長いほどその差は顕著になります。
なぜあんなにも早いペースで走り続けることが出来るのか?私も速い選手のリザルトを見てよく感じることです。コースのチェックポイントでの自身の通過時間との差を見ると、自分がどこで差を付けられているか良く分かります。
そして、トレイルランニングで差がつくのは主に登り区間と平地区間です。
登りが苦手な選手であれば、登りの速い選手に抜かれる時に、その力の差を感じることがあると思います。
かなりそこで差がつきますよね?
登りに苦手意識があるとどうしても止まってしまう回数も多くなりますし、長いレースの中で温存しなくてはならない体力も登り区間で一気に失われてしまいます。
そして更なる問題になるのは、その後の平地区間もなかなかエネルギーがうまく走力に変わっていかず、ペースが伸びないということではないでしょうか?
登りで疲れて平地もペースが落ちるというあの感覚です。
私自身、トレーニング出来ていない時やレースで何となくリズムに乗れていない時は、同じようにペースを伸びずそのまま終わる傾向にありますが、
それに重要なのがトレイルランニングのランニングフォームなのです。
そこに更にマラソンの速い選手であれば、高い乳酸性作業域と最大酸素摂取量が付加的に追加されます。
一度の呼吸で身体に取り込める酸素量や、乳酸が発生した際にもそれをエネルギーとして利用できる能力がマラソンの遅い選手と比較して優れています。
効率の良いランニングフォームに加えてこれらの能力が追加されるので、平地区間や林道区間で圧倒的なペースで押していくことが出来るのです。
マラソンが速くなくても登りを強化すれば巻き返すこともできる
じゃあ結局マラソンが苦手な選手は、最初からあきらめなきゃいけないのか?
決してそうではないのです。
全身を使えない状態でロングのトレイルランニングをしようと思うと、発達したマラソン能力があったとしてもそうはいかなくなります。
起伏の激しいコースのトレイルランとなると少し話は違ってきます。登り区間はマラソンが速くても速く走れる選手とそうでない選手がいます。
フルマラソンの速い選手は20㎞前後のトレイルランニングで上位に入ることはよくあります。
しかし、70㎞や100㎞のレースとなると、能力に比べて結果が伴わないことはよくあります。
これは当日のトラブルなどもありますが、全身を使って走れていないということが大きいです。
つまりトレイルランニングに必要な全身の使い方が出来ずに、足だけで激しいアップダウンを走ってしまい、体力を消耗してしまうのです。
そうなると、マラソンに自信のない選手でもそういった選手に逆転することもあるのです。
これがトレイルランの面白い所だと私は思っています。
起伏の厳しいコースやウルトラトレイルでめっぽう強い選手や、ひたすら登りだけのコースや下りだけのコースだとむちゃくちゃ速い選手は結構います。
私の場合も実際にそれに当てはまります。
そのシーズンのフルマラソンが2時間40分のタイムしか出せていない状態でロングのトレイルランニングレースに挑むことになっても意外と上位で走れることはよくあります。
レースでフルマラソン2時間20分台の選手と走り、平地では置いていかれてしまうのですが、どういう訳か登りで追いつくのです。
この様に、いろいろな起伏のあるトレイルランニングのレースにおいて登り区間に苦手意識を持たないということは大きな武器になります。
それにはやはり登りでも平地でも下りでも全身を使って走る習慣をつけることが大事です。
登りを速く走るためのコツは?
登りや下りや平地を速く走る為にはどうしたら良いのかというと、全ての区間において腕振りとリズムよく走ることがポイントになってきます。
これほロードランニングについても同じことで、全身を使ったランニングフォーム獲得が重要になります。
全身を使って走れているのであれば、登りでも足の力だけでなく腕振りの反動で足を前に出すことで走ることができます。
足だけで走ってしまうと、かなりの負荷が足の筋肉にかかるのでエネルギーを大幅に消耗してしまいます。
しかし、腕振りの反動があればその足にかかる負荷も軽減させることができるのです。
また、パワーウォークと織り交ぜながらリズムよく走るのもポイントです。
腕振りの反動で走るのを30秒間行い、それに疲れたら、パワーウォークで違う筋肉を動員させながら30秒間登るのです。
こうすることで、きつい上りであっても体のいろんな部分を使いながら疲労を分散しながら走ることができるのです。
腕振りで足を前に持っていってものぼれないような急斜面はパワーウォークで対処しましょう。
登りを速く走る効果的なトレーニングは?
では具体的に登りや林道などを速く走るためにはどのようなトレーニングが効率的なのかと言うと、トレッドミルを使ったトレーニングです。
トレイルに毎日入ることが出来る方ならそれもアリですが、トレッドミルであれば登りに特化した総力を付けることができます。
この練習は少し慣れてきたらトレイルで応用もできますが、最初のうちはトレッドミルで行った方が動きを定着させることが出来るのでオススメです。
トレイルだといろいろな傾斜や、奥行きの違う木段などがあるため、動体視力などの力をつけるメリットはありますが、腕振りの動きに集中できないことがあります。
なのでトレッドミルを使って腕振りの反動で足を前に持っていく意識をつけるようにしましょう。
私自身、過去に全く山がない場所で練習せざるを得ない状況になり、トレッドミルで上りの練習をした時期があります。それだけでレースで好成績を上げたこともありますので再現性はあると思います。
まとめ
今回はトレイルランのランニングフォームについて解説しました。
基本はロードでも重要になってくる腕振りがポイントになてくるので、ペース走やインターバル中には意識してやってみましょう!
ロードでのランニングフォームについての記事は以下記事で解説しています。
また、ランニングフォームを見直すのにオススメな方法が、厚底シューズを履いて走ることです。
特にヴェイパーではなく、ドロップ差の低いシューズです。
理由は着地してからシューズの形状に沿って転がるようにして
具体的には以下2つのシューズが特にオススメです。
この辺りのシューズを使ってトレーニングすると、足を蹴り出す正しい位置も身体でわかってきますし、腕振りもそれに伴いポイントが掴めてきます。
上記のHOKAのCARBONXの記事でその辺りは特に詳しく解説しておりますので良かったら参考にしてみてください。
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