今回はマラソンランナーが体重を落とすために必要なことについて解説します。
私はマラソンやトレイルランニングのレースによく出る市民ランナーですが、最近は40歳を超えて体重管理の重要性について感じさせられています。
年齢を重ねると体重は徐々に落ちにくくなりますが、体重が軽くなることで感じるメリットもあります。
体重が軽いと明らかにマラソンを走るのが楽ですし、足腰にかかる負担もかなり低くて済みます。
また、走った時の疲労感も体重が重たい時よりもかなり低かったことから、マラソンランナーであれば体重は適切に管理した方が良いわけです。
本記事ではマラソンランナーが減量するコツや、体重がどのように変化するのか、ランナーにとってのベストな減量方法などについて解説していこうと思います。
ランニングにとってベストな減量
ランニングにとってベストな減量とはどういうことなのでしょうか?
ランニングにおける減量といえば、ランナーの方であれば様々な目的で取り組まれているかと思います。
特にマラソンなど競技志向の方であれば、記録を向上させるために身体を軽くする目的で減量をするでしょうし、実際に私がそうです。
ランニングは自分の身体を速くゴールに持っていくスポーツですので、体重が軽いという事は非常に大きなメリットといえます。
ダイエットラン。
今日はMペースで15キロのランニング。
体重まだ落ちないので、体が重い。。水曜日を除いて、低糖質の食事は継続できている。
そろそろ体重が落ち始めるといいな。1kgマラソン3分短縮説があるが、これが本当だとしたら熱い。… pic.twitter.com/uj73ZAiE62
— ヒロ (@AC71592310) April 27, 2024
ただひと口に減量と言っても、摂取する水分を極端に減らしたり、食事を必要以上に制限したりなど際限なく減量すればいいというわけではないです。
パフォーマンスを向上させるには速く走るのに必要な機能を維持しながら減量をしていく必要があります。
それには除脂肪量と脂肪量という考え方があります。
これを除脂肪量(FAT-FREE-MASS)と呼び、これには骨格筋や臓器、血液、骨などが挙げられます。
一方、脂肪量(FAT-MASS)も体重を考える上で重要な指標です。
最近の体重計には体脂肪率を割り出してくれる機能がありますが、ランナーにとってはそこが結構重要な要素となってきます。
除脂肪量と脂肪量の考え方で登場した身体の部品を「適切」に減らしていくことがランナーにとってベストな減量と言えるでしょう。
体重管理の指標としてはBMIを参考にすべきでしょう。
マラソンとベストな体重については以下記事でも解説しておりますので参考にしてみてください。
体重はどうやって変化するのか?
ランナーが体重管理をしたいのであれば、
体重がどの様にして変化するのかを確認しておく必要があります。
体重は摂取カロリーと消費カロリーのバランスで決まります。
つまり身体に入ってくるエネルギーと身体から出ていくエネルギーのバランスです。
このエネルギーバランスがプラスになった時は体重が増えていきますし、逆にマイナスになった時に体重が減っていきます。
身体に入ってくるエネルギーには食事から得られるものがあり、炭水化物、タンパク質、脂質が挙げられます。
炭水化物とはいわゆる糖質のことを指し、生命活動から運動強度の高い運動時に幅広く使われるものです。
糖質は肝臓や骨格筋にグリコーゲンという形で貯蔵され、必要に応じて分解されてエネルギーになります。
マラソンにおいても糖質は重要なエネルギー源であり、人によって若干の違いはありますが、グリコーゲンという形で2500kcal近く貯蔵することが可能です。
長野マラソン、3時間2分と走り切ったマラソンの中では自己ワーストでした。
気象条件も良く、自分のコンディションも悪くなかったのですが、走り始めから身体が異常に重たかったです。… pic.twitter.com/MZElmOZ5Ch
— ヒロ (@AC71592310) April 22, 2024
運動強度が高いトレーニングだけでなく、比較的運動強度が低いスロージョグでも使われます。
また、タンパク質は骨格筋や臓器など身体を作る材料となります。
体作りの印象が強いタンパク質ですが、糖質が不足した際のエネルギー源にもなります。
マラソン後半でエネルギー源が不足するとカタボリックが発生するのはこの為ですね。
脂質はエネルギー状態がプラスになった時に体に貯蔵されるものです。
代謝には欠かせないのが脂肪ですし、糖質よりも1gあたりのエネルギー効率が高いので、ランナーであればこの脂質をエネルギー源として活用したいところですね。
一方身体から出ていくエネルギーとしては、「基礎代謝量」、「活動時代謝量」、「食事誘発性熱産生」があります。
トレーニングで消費するエネルギーは活動時代謝量で、トレーニング量が多ければここが大きくなってきます。
これらのバランスで体重は変わってくるというわけです。
また、1日の摂取カロリーが同じでも、朝食、昼食、夕食のバランスによって体重は変わってきます。
ココも体重管理において難しいところです。
この辺りについては以下動画で解説しておりますので参考にしてみてください。
意識すべき体重は長期的な体重
では体重管理ではどの様なものを意識すればいいのでしょうか?
私もそうですが、体重と言えば毎日の体重測定で一喜一憂しがちです。特にトレーニング直後の最も軽い時に私の場合測定してしまう傾向にあります。
日常の体重というのは発汗や給水による水分量の違いや排泄量により、上下動します。
特に水分を多めに摂取している時は体重は結構増えてしまうものです。
ただ、長期的にエネルギーバランスがマイナスに向かっていれば、細かく上下しながらも最終的に体重というのは落ちていくものです。
体重は長期的に管理していくことが重要だと言えるでしょう。
ちなみに私は2024年の長野マラソンで過去最大体重の67㎏をマークしてしまいましたが、そこから原料を開始して、1ヶ月程で5㎏程の減量に成功しています。
長野マラソンでは3時間2分かかりましたが、この時はとにかく走ることがきつかったと記憶しています。
体重が重たいので足も攣りますし笑
体重を落とすには、まずエネルギーバランスがマイナスに傾くことが重要だと感じました。
ランナーにとってベストな減量は脂肪量を落とすこと
次にランナーにとってのベストな減量方法についてですが、これは脂肪量を落とすという事です。
脂肪はエネルギー量が非常に多く、本来であれば積極的に使いたいものですが、なかなか使われにくい特徴があります。
ただ、ランナーが軽やかに走るのであれば、骨格筋量は維持しながら脂肪量は出来るだけ少ない方が良いです。
可能であれば男性は5%を、女性は12%を下回らない様に管理したいところです。
脂肪も体の代謝に重要な働きがあるので、この数値を下回ると身体の正常な代謝ができなくなります。
よってランニングのパフォーマンスも落ちていくことになるのです。
逆に落とすべきでない項目もあり、それは体重から体脂肪を除いた重量(除脂肪体重)です。
これらはランニングで記録を向上させるためにはなくてはならないものです。
無理にこれらの重量を落とそうとすると、身体の機能自体が制御されてしまい、マラソンのパフォーマンス向上の妨げになります。
ただ、骨格筋についてはマラソンを速く走ろうとするのであれば適正な範囲に抑えるべきです。
例えば筋肉量が多く脂肪量の少ないアメリカンフットボールの選手がマラソンを速く走ろうとした場合に、そのままの骨格筋量だとどうしても身体が重くなってしまい速く走れなくなってしまいますよね?
この様に除脂肪体重を考えた場合、骨格筋についてはあまり大きすぎることはデメリットとなるわけです。
ランナーは長期的に減量するのがおすすめ
ではランナーはどの様に減量するのがおすすめなのでしょうか?
それは長期的な視点で減量することです。
つまり過度な食事制限をするのではなく、通常の食事で徐々に体を絞っていくという事です。
※
ロングラン。なんせ体重落ちると楽に走れる!
なんせスーパーで持ってくるあの水のタンク1つ分軽くなったわけですから。
減量は夕食が大事だと思うんです。
これまでロングランの後の食事については、特に気にしておらず、普通に米とか食べていました。… pic.twitter.com/wFs8Mtumqd
— ヒロ (@AC71592310) June 2, 2024
急激に減量することは身体に大きな負担になります。
生命活動や運動時に必要なグリコーゲン貯蔵量も大幅に減ってしまえば、そもそも体脂肪を使う以前に身体全体のエネルギー貯蔵量も減ってしまうことになります。
またランナーに必要な栄養素、つまりビタミンやミネラル、血中で外部から取り込んだ酸素を運ぶ役割を担う鉄分も欠乏させてしまうことに繋がります。
ランナーが減量する目的を考えた時に、大前提にあるのはパフォーマンスの向上だと思います。
そうした際にパフォーマンス低下を招くような無理な減量は避けるべきです。
減量したいランナーにおすすめのコンテンツ
ここまで走っているにも関わらず体重が増える理由について解説してきました。
走っているのに体重が増える理由や、食事について解説してきましたが、具体的にもう少しその内容や対策などについて知りたい方は多いかと思います。
そこで私がこれまで試行錯誤してきた知識を1冊の教材にまとめてみました。
デブと気づいた長野マラソンから約3ヶ月少々かかりましたが、68Kgから59 Kgの減量に成功。
トレーニングを増やしたわけではありません。
私の場合、毎月400㎞近く走っているにも関わらず体重が増えていく傾向にありました。… pic.twitter.com/7BBmlMerVF
— ヒロ (@AC71592310) August 11, 2024
約30000文字で、¥1980という価格です。
飲み会1回分より少し安いのですが、私が多くの時間をかけて調べ上げた減量方法をランナー向けダイエットとして書き上げたものです。
以下サブスリーラボのサイトで購入できますので、是非参考にしてみてください。
具体的には、
・減量がマラソンに効果的な理由
・減量に向けて身体に起きること
・運動生理学的視点からの減量
・トレーニング内容
・食事内容
以上の内容が書かれています。
トレーニングが出来ていても、適正体重に体重を維持することはマラソンの結果に直結します。
是非参考にしてみてください!
まとめ
今回はマラソンランナーが体重を落とすのに押さえておきたい知識について解説しました。
体重はVO2MAXにも関わるランナーの重要事項です。
以下記事ではサブスリーと体重管理について解説した記事です。
ある程度のタイムでマラソンを走るのであれば、トレーニング内容も重要ですが体重管理が最もコストパフォーマンスが良かったりもします。
これからマラソンの記録向上を目指すのであれば、是非無理なく体重を落とすという選択肢もおすすめですので、取り入れてみてください。
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