今回は、コアトレーニング(以下体幹トレーニング)の重要性について解説していきます。
トレイルランニングは、様々な地形を長時間走る競技です。
私自身、競技力の向上に向けて筋力トレーニングなど走ること以外に様々なトレーニングをしてきました。
その中でも体幹トレーニングは特に重要であると感じています。
本記事ではトレイルランニングの競技力向上に当たって体幹トレーニングがなぜ重要であるかを解説いたします。
本記事では以下の方を対象にしています。
・トレイルランニングで後半スタミナがもたない状況を打破したい
・レースで腕振りがうまくいく推進力に変わらない
・トレイルランニングの上りが遅い
・レースで筋トレの効果はいまひとつ感じない
以下で解説していきます。
トレイルランニングの上りは腕振りなど上半身の力をうまく推進力に変える必要があります。
私もそうですが、激登りを走る時は皆さん一生懸命腕振りますよね?
トレイルランニングに体幹トレーニングが必要な理由
まず、トレイルランニングになぜ体幹トレーニングが必要なのかということについて解説します。
トレイルランニングは省エネ走法が必要な競技であるということと、山を長く走るには筋力を推進力に変える必要があるということです。
また、悪路など俊敏性が必要になる路面でも体幹がしっかりしていれば躓いたりした時に踏ん張りが利きますし、そもそもバランスを崩すことも少なくなります。
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体幹の強化によるメリット
トレイルランニングにおける体幹の強化のメリットについて解説します。
具体的には
・体幹の強化はトレイルでの推進力に影響する
・体幹の強化は怪我の予防や軽減に結びつく
ということです。
以下で解説して行きます。
メリット①体幹の強化はトレイルでの推進力に影響する
体幹の強化メリットとして、トレイルでの推進力UPに繋がります。
ジムでの筋力強化でパワーを向上させることは必要ですが、それ以上に必要なのは体幹(コア)の強化です。
体幹とは胴体と骨盤周辺を中心とした筋肉群を指し、これらを強化することは動作中の姿勢を正しく保ち、身体制御、重心のコントロールにも大きな影響を及ぼします。
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筋トレで筋力強化をしても、体幹(コア)がしっかりしていなければその力を推進力に変えていくことは難しいのです。
逆に体幹がしっかりしていれば、上半身の筋力と、下半身の筋力を推進力に変えていくことができるのです。
つまり、体幹の強化は結果として体の推進力を引き上げることにつながるのです。
特にトレイルランは登りで腕をしっかり振ることで推進力を得ることが多いです、パワーウォークでも体幹の盤石さは推進力に大きく影響します。
メリット②体幹の強化は怪我の予防や軽減に結びつく
体幹の強化メリットとして、怪我の予防や軽減に結び付くことが挙げられます。
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既に経験されている方は多いと思いますが、フォームが崩れると、痛みや怪我に繋がることは多いです。
フルマラソンでも後半疲労してフォームが崩れてくると同じ場所に負荷がかかることで、痛みや怪我に繋がることは多々あります。
これは体幹がしっかりしている時は起きない現象で、私自身、体幹トレをしっかり出来ていた時は上半身の推進力が最後まで維持できました。
この様に、体幹の強化による動作中の適切な姿勢の保持と重心のコントロールは、障害の予防や軽減に結びつくだけでなく、パフォーマンスの向上に大いに寄与するのです。
体幹はスタミナUPにも関係している
盤石な体幹はスタミナUPにも関係してきます。
体幹が安定すれば、上半身の動作と下半身の動作がともに連動するので、その結果少ない力で推進力を得ることが出来ます。
正しいフォームで走れば消耗も少ないので、同じ距離を走る場合でもエネルギーの消費を抑えることが出来るのです。
いくらいい練習が出来ていても、せっかく身に付けた力が推進力に変わっていかなければ勿体ないですよね。
トレイルランニングの体幹トレーニング方法
次にトレイルランニングの具体的な体幹トレーニング方法について解説します。
トレイルランニングでもマラソンでも、キックした足で前に進むには大殿筋と腰方形筋と広背筋をしっかり使うことが重要です。
更に登り区間では腕振りを大殿筋の動きにリンクさせる必要がありますので、脊柱起立筋の強化も必要です。
体幹トレーニングではこれらの筋肉を同時に実用的な形で利かせることが出来ます。
実施するトレーニングは具体的に、
・片足立ちスクワット
・ブリッジポーズ
・蹴り上げプランク
・サイドプランク
以下で解説して行きます。
体幹トレーニング方法①片足立ちスクワット
まず片足スクワットです。
方法としては、片足を写真の様に台の上に置き、そのまま支えている方の足でスクワットを行います。
片足でスクワットを行うと分かりますが、これまで片足立ちなどに取り組んだことのない方は、バランスをとるのも最初は大変だと思います。
片足ずつ交互に行うことでトレイルランニングに必要なテクニカルな路面でのバランス感覚や、長時間走っても疲労しにくい筋肉を作ることが出来るのです。
各足20回ずつ3セット行います。
体幹トレーニング方法②ブリッジポーズ
続いてブリッジポーズです。
写真のようにまず中殿筋が利くように腰を浮かせ、この状態で20秒間維持です。
次に足を完全に伸ばし切らない程度床に置きます。
ここから大殿筋を利かせるように腰を浮かせます。この時に腰が確りまっすぐになる様に踏ん張ることが重要です。
これを20秒間維持します。
これは大殿筋にのみ負荷がかかると思われがちですが、腰方形筋と広背筋を同時に利かせることが出来ます。
慣れてきたら片足ずつやってみるのも良いでしょう。
体幹トレーニング方法③蹴り上げプランク
次に蹴り上げプランクです。
通常のプランクであれば写真の様な姿勢を維持することで終わりですが、ここから更に大殿筋を利かせる為に足を後ろに蹴り上げる動作をします。
ポイントは大殿筋にしっかり負荷がかかる様に足をまっすぐ伸ばして足の付け根から蹴り上げるということです。
これを各足20回ずつ3セットです。
体幹トレーニング方法④サイドプランク
続いてサイドプランクです。
写真の様に横向きになり、肘を立てて身体を起こします。
この状態で、中殿筋を利かせながら足をまっすぐ延ばした状態で上向きに持ち上げます。
ポイントは中殿筋にしっかり負荷がかかる様に、足の付け根から上げるということです。
これを各足20回ずつ3セットです。
中殿筋はトレイルランニングのテクニカルな路面で身体を安定させる時に動員します。
体幹トレーニングはどのくらいの頻度で入れるべきか?
体幹トレーニングをどれだけの頻度で入れるべきかということですが、これは週に2回程度で良いです。
ランナーの方であれば、ジョグの日やリカバリーの日があると思いますがその日に入れると良いでしょう。
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1週間で様々な負荷を入れて、更には筋トレを入れる日もあると思うので、体幹トレーニングに集中的に取り組めるには週に2回が限界だと思います。
体幹トレーニングとは別で取り組みたいトレーニングに筋トレがあります。詳細は以下記事で解説しておりますので、参考にしてみてください。
無理のない範囲で確実に取り組みましょう。
体幹トレーニングと筋力トレーニングは別物だと考える
以前までは、体幹トレーニングと筋トレは同じものだと考えていました。
しかし、より効果的に体幹トレーニングの効果を出すには筋トレと体幹トレーニングは別の日に行うべきです。
また、筋力トレーニングも体幹トレーニングも、リカバリーの日を設けることが効果を出すためには重要です。
ランニングのトレーニングでもポイント練習の後はリカバリー期間を設けるように、筋力トレーニングも体幹トレーニングも、実施した後に回復期間を設けることが重要です。
リカバリーの具体的な例としては以下記事で解説しております。
まとめ
今回はトレイルランニングに重要な体感トレーニングについて解説させていただきました。
長距離を少ない労力で走るには、腕振りやキックなどの動きを確実に推進力に変換することが必要です。
本気ではそれに重要なのは体感トレーニングだと解説してきました。
声がしっかりしてくれば少ない労力で走ることができるので、たとえ同じスタミナでスタートラインに立ったとしてもレース中の余裕度は大きく変わってきます。
特に年齢を重ねてランナーであれば、体幹トレーニングは重要です。
理由は若い頃よりも筋力が失われやすいからです。
もちろん、インターバルやペース走などトレイルランニングの競技力向上の基礎的なトレーニングも重要です。
トレイルランニングのトレーニングについては以下記事でまとめています。
それらのトレーニングに相乗効果を持たせるためにも体幹トレーニングに力を入れてみてはいかがでしょうか?
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