今回はマラソントレーニングの中でも非常に重要なLSDトレーニングについて解説します。
私は以前までこのLSDトレーニングについては正直懐疑的でした。
こんなにゆっくりなペースで走るのに本当に効果があるのか?と思っておりました。
ただ、マラソントレーニングを継続するにあたって、このLSDトレーニングの重要性については感じる様になりました。
本記事では、
・LSDの効果
・LSDの時間やペースの設定方法は?
・LSDの心拍数
・LSDを継続させるコツは?
・LSDにおすすめのランニングシューズは?
といった方にはおすすめできる内容かと思います。
以下記事で解説していきます。
LSDの効果について
まず最初にLSDの効果について解説します。
具体的に得られる効果としては、
・脚筋力の向上
・脂質代謝経路の発達
・疲労の回復
・マラソン向けのメンタル養成
といった効果が挙げられます。
以下記事で解説していきます。
効果①脚筋力の向上
LSDの効果の1つとして、脚筋力の向上が挙げられます。
脚筋力の向上と言えば、ポイント練習やロングランの方がペースが速いし筋肉は付くんじゃないの?と思うかもしれません。
確かにそれもそうです。
激しいトレーニングを行う際は、着地時に足にかかる負担も大きいですし、それによって付く筋力というのももちろんあります。
ただ、忘れてはならないのがLSDのペースでしか付かないような脚筋力も実はあるということです。
実際にLSDをしてみるとわかると思いますが、日頃疲れないようなところに疲れが出たりしますからね。
そもそもLSDと同じ時間立っていることだけでも疲れるわけですからね。
私なんてじっくりLSDを入れた日は疲れてぐっすり寝れたりしますから笑
フルマラソンは長い距離を走るので、実際は様々な筋肉を動員させなら走る必要があります。
その中でポイント練習で培った筋力だけでなく、LSDで培った筋力と言うのも非常に重要になるのです。
また、LSDにより脚筋力がつくことにより、ポイント練習を行った際に怪我をしにくくなると言うメリットもあります。
実際私も一時期、LSDを一切入れずに、ポイント練習やロングランばかり入れていた時期がありましたが、結果的に筋疲労が偏ることで怪我をしてしまいました。
明らかに筋力不足だったと思います。
その後LSDでじっくり足を作り直してから同じようにポイント練習をこなしたところ、怪我なくトレーニングを積むことができるようになったのです。
そういった意味でも、LSDというのは脚筋力の向上に重要な要素だと言えます。
効果②脂質代謝経路の発達
LSDの効果として、脂質代謝経路の発達が挙げられます。
脂質代謝経路は低い心拍で走り続けることによって開発されます。
マラソントレーニングでポイント練習やロングランももちろん大事なのですが、激しいトレーニングばかりだと脂質代謝経路に刺激が入らないと言うデメリットはあります。
もちろんLSDばかりでは強くなりませんが、負荷の高いトレーニングや中強度のトレーニングを行いながらも、
脂質代謝経路に定期的に刺激を与え続けることもマラソントレーニングでは重要です。
実際にLSDが多い時期の方が身体が絞れる経験のあるという方も多いのではないでしょうか?
効果③疲労の回復
LSDの効果として、疲労の回復が挙げられます。
ランナーであれば、レースやポイント練習の翌日など疲労が溜まることってありますよね?
そんな時にオススメなのがLSDを入れることです。
よほど疲れていた場合は、完全休養することがお勧めですが、少しでも走って体をほぐしたいなと言う気持ちがあればLSDを入れるべきです。
理由としては、蓄積した疲労物質をランニングにより回すことで疲労回復することができるからです。
また、先にも解説しましたが、ハードなランニングではなかなか動員しない筋肉も使うことができるので、効率的に体を回復させることができるのです。
効果④マラソン向けのメンタル養成
LSDの効果として、マラソン向けのメンタル養成が挙げられます。
どんなに高強度なトレーニングをしても、フルマラソンで長く感じることってありませんか?
実際私も自己ベストを出した時でさえ、フルマラソンが長いなと感じたことがあります。
そんな時にLSDでマラソンのレース時間以上の時間を走ると、「長時間走ること」へのメンタルが向上します。
本日のランスタグラム。
30㎞まで走るつもりでしたが、微妙に寝坊して走りきれず。
まぁでも血糖値低い中そこそこボリュームを走れたのでいいか笑#マラソントレーニング #朝練 #ナイキフリー #サブスリー #サブエガ #ランニング #マジックスピード2 #ロングラン pic.twitter.com/J0oEqg7ssM
— ヒロ (@AC71592310) January 18, 2024
レースペースとは異なり、地面から貰える反発もないので、自分の足で押し続ける必要がありますからね。
LSDトレーニングは、とにかくゆっくり長く走るトレーニングですので、「早く終わらないかな?」と思いながらも走り続けなくてはなりません。
これがマラソンのメンタルに生きてくるのです。
LSDはどのくらいの時間やるべき?
次にLSDはどのぐらいの時間やるべきなのか?ということですが、
これはその日入れるLSDの目的によって異なります。
筋力の向上を目的としたLSDであれば、2時間から3時間近い時間がお勧めです。
https://twitter.com/AC71592310/status/1748979557984854049
また、ポイント練習などハードなトレーニングが連続しているときの疲労回復が目的であれば、90分程度が良いでしょう。
私の場合フルマラソンの翌日は90分のLSDを行うことが多いです。
足づくりを行うのであれば、長いに越したことはないので、積極的に取り入れていきましょう。
LSDはどのくらいのペースで走るべき?
次にLSDはどのくらいのペースで走るべきかという事ですが、
これはマラソンレースペースよりも1kmあたり2分近く遅いペースあたりがいいでしょう。
つまり、ランナーの走力によってLSDのペースは異なるわけです。
私の場合であれば、現在フルマラソンが2時間40分台で走るので、マラソンレースペースは1キロメートルあたり4分ペースです。
その場合、LSDのペースは大体1キロ6分ほどのペースになります。
もちろんこれよりも遅いこともありますが、6分を切って走るという事はそこまで多くありません。
ポイントとしては、心拍数を120程度にとどめるということです。
LSDって全ランナーにとって高コスパなトレーニングだと思うんです。
もちろんLSDだけだとある程度までしかタイムは伸びませんが、コツさえ掴めば大幅にタイムは向上します。↓動画で解説https://t.co/sRjlHZVDI9… pic.twitter.com/YumLtggfHq— ヒロ (@AC71592310) March 27, 2024
あまり心拍数を高めて走ると運動負荷が強くなってしまうので、本来LSDで必要なランニングのボリュームをこなせなくなってしまうのです。
LSDではゆっくりなペースで長時間走ることで効果が得られるトレーニングですので、必要以上にペースが早くならないようにしましょう。
LSDの心拍数は参考にすべき?
次にLSDの心拍数は参考にすべきか?ということですが、これはある程度参考にすべきだと感じます。
理由としては、心拍数は運動負荷の指標となるからです。
先に解説したように、LSDの心拍数は心臓の最大拍出量に到達する最低ラインである120bpm程度を維持するのが良いでしょう。
このあたりの心拍ゾーンであれば運動負荷としても低いので、脂質代謝経路に刺激を与えることが出来ます。
また、運動負荷が低いのでトレーニングボリュームも多めにとることが出来ます。
その結果、着地回数が増えるので脚筋力の向上にも繋がるということです。
LSDを継続させるコツは?
ここまでLSDの特徴などについて解説してきましたが、この退屈なトレーニングをどのように継続させればいいのでしょうか?
具体的には、
・コースをワンウェイにする
・楽しみ要素を設ける
・インプット時間に充てる
と言ったところです。
以下記事で解説していきます。
LSDのコツ①コースをワンウェイにする
LSDを継続させるコツとして、コースをワンウェイにすると言うことが挙げられます。
ペースがゆっくりとは言え、自宅の近くで2時間以上走り続けるのはかなり辛いですよね?
途中また家が近づいてきたりすると、どうしてもそのままトレーニングを辞めたくなることがあります。
そんな時ワンウェイのコースにすると、途中で止めるわけにもいかなくなります。
ゴールを自宅にするのか、自宅をスタートにするのかはお好みというわけです。
LSDのコツ②楽しみ要素を設ける
LSDを継続させるコツとして、楽しみ要素を設けるということがあります。
私の場合マラニックなどでLSDを行うことがほとんどです。
誰かと一緒に走れば、気がつくと、4時間5時間という長時間を走り続けることもできます。
行きたかったスポットをGARMIN CONNECTを通じてウォッチに入れ込めば、わざわざスマートフォンを取り出さなくてもガイドしてもらうことが可能です。
私の場合、Forerunner965を使っていますが、非常に良い機能だと思います。
スマートフォンを取り出す必要がないですからストレスもナシです。
以下の動画でも地図機能の活用方法については解説しております。
LSDのコツ③インプット時間に充てる
LSDを継続させるコツとして、LSDをインプット時間に当てるということです。
速いペースで走るトレーニングは、アップテンポな音楽などの力が必要ですが、LSDであれば割と余裕があります。
通話などもできますし、インプットの時間に当てることも可能です。
私の場合、読みたかった本などはLSDの最中に聞くようにしてます。
YouTubeを聴く場合もありますが、アマゾンのAudibleを聴く場合が多いです。
数も非常に多く、自分がこれまで知りたかった知識が書いてある方に出会える可能性は高いのでオススメです。
日頃、仕事のある市民ランナーの方であれば、仕事以外にランニングをしてしまうと、本を読む時間がなくなってしまいます。
そんな時にもAudibleを使えば勉強の時間に当てられるので、これかなりオススメです!
2時間のLSDであれば、その分読みたかった本を読む時間になるわけですからね。
LSDにおすすめのランニングシューズは?
次にLSDにお勧めのランニングシューズですが、個人的には以下の内容のシューズがオススメです。
特徴としては、
・足を鍛える機能のあるシューズ
・クッションの少ないシューズ
と言ったところです。
LSDにおすすめのシューズ①NIKE FREE
まずLSDにおすすめなシューズとしてNIKE FREEが挙げられます。
このシューズは「足を鍛える」ことをコンセプトに開発されたシューズで、裸足感覚で走ることができます。
本来ランニングシューズについている様なサポート機能を敢えて備えていないというのが特徴です。
ランニングシューズと言えば、速く長く走るために、高いクッション性が備わっていたり、高反発素材が使われているものですが、そうした機能がないので、ランナーは自分の脚筋力で走る必要があります。
実際に私もランニングだけでなく、日々の生活でも使っていますが、足も使っている感覚がありますし、上半身も張る感じがありますからね。
NIKE FREEについては以下記事で解説しておりますので参考にしてみてください。
LSDにおすすめのシューズ②ターサージャパン
LSDにおすすめなシューズとして、ターサージャパンが挙げられます。
アシックスユーザーであれば知らない人はいないランニングシューズがこのターサージャパンですが、実に汎用性の高いシューズです。
過去にはマラソンの勝負シューズとして使っていたこともありましたし、トレーニングにも活用していました。
現在の最新シューズの様な高反発素材は使っていませんが、LSDを始め、多くのトレーニングに活用できるのでかなりオススメできます。
クッション性もあるので、これからLSDに取り組もうという方にはかなりオススメできます。
ターサージャパンについては以下の記事で解説しておりますので参考にしてみてください。
LSDにおすすめなシューズ③クリフトン
LSDにおすすめなシューズとして、HOKAのクリフトンが挙げられます。
これはこれから距離を伸ばしていこうという初心者のランナーにおすすめできるシューズです。
おすすめする理由としてはそのクッション性の高さと軽量性を兼ね備えたこのクリフトンです。
先にLSDにはクッション性の低いシューズがおすすめと解説しましたが、最初のうちはLSDで走る距離を延ばす必要があるので、クッション性が高いシューズが良いでしょう。
まとめ
今回はLSDの効果や時間やペースなどの方法について解説しました。
LSDは初心者の方が距離を延ばす上でも、上級者の方がトレーニングを積んでも怪我をしにくい身体作りとしても極めて効果的なトレーニングだと言えます。
トレーニングコスパとしても非常に良いので、トレーニングを継続して行きたい方は積極的に取り入れるのがおすすめです。
以下動画でもLSDについて解説しておりますので、参考にしてみてください。
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