今回は体重とマラソンのタイムとの関係について解説しようと思います。
マラソンを速く走るには体重が軽い方が有利な印象は皆さんあるのではないでしょうか?
トップ選手を見ると、非常に絞れていて無駄がない姿。
その事実とマラソンは長時間走り続ける競技特性からも、体重が重たいより軽い方が有利であることは間違いありません。
ただ実際にどれだけの体重やBMI管理を目標とすべきなのでしょうか?
今回はその辺りにフォーカスして記事を作成してみようと思います。
毎月400以上走っても体重が増えた私
実はこの私、毎月400㎞以上走っても体重が増えてしまう状況にありました。
※この辺りについては以下記事でも解説しております。
マラソン前に減量が出来ている時は2時間40分台で走ることが出来るのですが、適正体重よりも少しでも重いとサブスリーすら達成が難しい状況に陥ります。
現に68㎏あった長野マラソンの時は、体重が重すぎて歩いてしまい、3時間2分かかってしまったという経験もあるくらいです。
長野マラソン、3時間2分と走り切ったマラソンの中では自己ワーストでした。
気象条件も良く、自分のコンディションも悪くなかったのですが、走り始めから身体が異常に重たかったです。… pic.twitter.com/MZElmOZ5Ch
— ヒロ (@AC71592310) April 22, 2024
もちろんこの時にトレーニングをしていなかったわけではありません。
しっかり走っていましたし、その内容からも2時間40分台前半で走れていてもおかしくない状況でした。
そこで分かったのは、
「記録を狙うにはある程度のBMIに収まっていないと難しい」
ということでした。
体重が軽いことで身体に起きるメリット
まず体重が軽いことで身体に起きるメリットについてです。
具体的には、
・酸素供給
・エネルギー消費
他にもありますが、大きくは以上の面でメリットが高いと言えます。
以下記事で解説していきます。
酸素供給上でのメリット
体重が軽いことがマラソンのタイム向上に効果があるという事は、酸素共有量の観点から言えることです。
トレーニングを積み重ねていないランナーであれば、減量だけでなくトレーニングを行うことで成長は十分期待できます。
しかし、ある程度トレーニングをされているランナーで行き詰まりを感じているランナーには減量が効果的だと思います。
つまり体重が軽ければ体重1㎏あたりの酸素供給量が増えるという事です。
https://twitter.com/AC71592310/status/1780578137530904992
つまりその分全身に行き渡るエネルギーが持続し、タイムも向上することになるのです。
私の場合、トレーニングをしているにもかかわらずあまり記録の伸びが良くなかったのが2023年から2024年でしたが、この中でレース出走時の体重を比較すると、軽い方が良い記録が出ている傾向にあります。
ここには減量によるランニングエコノミーの改善も含まれるので、それらの相乗効果もあるというわけです。
エネルギー消費上でのメリット
減量はエネルギー消費上でのメリットもあります。
体重が重たい時は、ランニングフォームも安定せずに非効率な状態を繰り返すことになります。
具体的には着地時に一度体が沈み込む感じです。
これだと一度沈み込んだ身体を起こしてから前に進む必要があるので、無駄が発生するというわけです。
無駄が発生するということは前に進むにあたり余計なエネルギーを消費することになります。
マラソンはエネルギー消費量を最小限にする必要がありますので、これでは完走は十分にできても記録は期待することができません。
一方、体重が軽い時には着地時の沈み込みがないので、そのまま地面の反発を推進力に活かすことができます。
余計なエネルギーも使わないですし、腰が沈み込まない分前傾姿勢を維持できるので上半身の動きもしっかり下半身と連動してより効率的に前に進むことができるのです。
体重が軽いだけではタイムは伸びない
ここまで体重が軽いことについて解説してきましたが、
当然ながらタイムを伸ばすにはトレーニングを継続していることが前提です。
ある程度トレーニングで心肺機能が伸びた時に減量をすることで、その効果が実感できるようになるというわけです。
よって、まだ走力的に伸び代があるランナーであれば、体重を適切に保ちながらトレーニングにより循環器系や筋持久力を強化することで相乗効果的に速くなることができるというわけです。
私の場合、競技歴も長くなってきましたし、同じシーズンで2時間40分台で走れているので、市民ランナーとしてはトレーニング量が多い方だと思います。
そういう状態だからこそ減量による効果がトレーニング効果以上に感じているというわけです。
実際の私の体重とマラソンタイムの関係
次に実際の私の体重とマラソンのタイムとの関係について解説します。
最も体重が多かったのは、2024年4月の長野マラソンです。
この時は174㎝という身長で体重が68㎏という状態でした。
これはBMI換算すると22.5近くあり、記録を狙うランナーとしてはぶっちゃけデブです。
一方、2023年末に参加した防府読売マラソンでは、2時間48分をマークしましたが、この時には出走時の体重は65㎏でした。
2023年のマラソンシーズンベストは防府読売マラソンで出した2時間48分。
狙った効果は出たものの、正直もう少し上の領域まで行きたかったシーズン前半でした。
年明けのレースでは40分台前半は狙っていきたい。
5000mのタイム伸ばさないとだなぁ。。#マラソン#サブスリー#サブエガ pic.twitter.com/uq3cNL9PGZ
— ヒロ (@AC71592310) December 31, 2023
BMI換算すると21.47です。
同じくその3か月後に参加した別大マラソンでは、出走時の体重は同じく65㎏でタイムは2時間48分台という結果でした。
トレーニング内容は若干変わってい入るものの、体重が軽くなったことによる効果は十分にあったと感じます。
ただ、本当に記録を狙うには、BMIをもう少し下げる必要があると感じています。
そう思う理由としては、トップ選手のBMIを見ることで分かります。
以下はマラソンのトップ選手のBMIです、
低い選手ではBMIは16台で、高い選手でBMIは20に収まっていることが分かります。
選手によりベストなBMIは違うのでこうした差が出ているのだと思いますが、速い人で20を大きく超える選手というのはいません。
私の走れなかった頃のBMIが22.5であることを考えると、2台にBMIを収めることで記録向上が見込めるというのは言うまでもありません。
体脂肪1kgを燃焼させるには7200kcalの消費が必要と覚えておきましょう。
体重をより早く減らす方法
では毎日トレーニングする中でどうやって体重を減らすべきなのでしょうか?
これには、
・時間があるランナーは様々な強度を意識
・時間がないランナーは強度を意識
・1日1回しか走れないなら朝走る
このあたりが挙げられるかと思います。
以下記事で解説していきます。
方法①時間があるランナーは様々な強度を意識
まず時間があるランナーであれば、様々な強度を意識して走ると良いでしょう。
理由は運動負荷によって様々な心拍ゾーンを使うことになるからです。
その結果代謝経路を活用することになり、その結果より多くの体脂肪を燃焼することが出来るようになるのです。
また、ペースを上げることで身体の中心部の筋肉も動員させることが出来ます。
ゆっくりとしたジョグだと、膝から下の筋肉しか使わないんですよね。
以前の私はトレーニングの時間があるにもかかわらず、ジョグばかりでした。
もちろんジョグが悪いと言っているわけではありません。
特に初心者のうちはジョグをすることで基礎的な筋持久力が養われることになりますし、循環器系も発達していきます。
ただ、マラソンで記録を狙いたい人や身体を絞りたいのであればそれだけだと非効率です。
様々な強度を意識して走ると良いでしょう。
方法②時間がないランナーは強度を意識
仕事が忙しい人や家庭の事情で走る時間を取れないランナーは、強度を意識してみてください。
例えば走りに行こうとして30分しか時間がなかったとします。
そうした場合に30分をLSDの様なゆっくりしたジョグだと身体を絞るのはなかなか難しいです。
食事面で解決することは出来ますが、
トレーニング効果と減量効果の両方が欲しいのであればこの30分に魂を込めるべきです。
私の場合、30分しか走れない場合には、10分間ゆっくりジョグをして、その後に60秒間のファルトレクを5本入れたり、1000mを2本走るなどします。
また最初から中強度の4分30秒からスタートして、15分、残りの15分は3分40秒までビルドアップさせて終えるなどします。
こうしたトレーニングを行うと、30分であっても十分有意義なトレーニングとなります。
時間がない方は強度を意識してみましょう。
方法③1日1回しか走れないなら朝走る
1日1回しか走れないのであれば朝走る様にしましょう。
朝は血糖値が低い状態で目覚めます。
そうした中走ると身体に貯蔵されたグリコーゲンの枯渇が早い段階で発生します。
このグリコーゲンが枯渇すると減量においてどんなメリットがあるのかというと、ランニングで脂肪を使うようになるということです。
朝以外に走るとこの状態になかなかなりづらいので体重が落ちにくくなるのです。
夜であれば、朝食や昼食を食べた後に走るわけですから血糖値は朝よりも高い状態です。
エネルギー源も体にある状態からスタートするので、なかなかグリコーゲンを枯渇状態にするには時間が必要です。
以上の理由から1日1回しか走れないのであれば朝走るようにするのがオススメです。
私が約3ヶ月で-9㎏を実現した方法
ここではマラソンにおける体重とタイムについて解説してきましたが、体重を本気で減らしたいランナーの方であれば、以下のコンテンツがオススメです。
これは私が実際に約3ヶ月で9㎏の減量に成功した時に取り組んだ内容をまとめたものです。
纏めただけではなく、
・実際に体重がどのように落ちていったか
・体重が落ち始めるまでに身体に起きること
・月間400㎞以上毎月走っているのに体重が増え続けた理由
・体重が増えた時の食生活
・具体的な食生活の改善
・記録を狙うのに理想の体重管理
・食事例(写真付き)
・具体的なトレーニング内容の工夫
・体重が落ちることでどの様な変化があるか?
これらは一部ですが、以上の様な内容が書かれています。
約30000文字少々あり、¥1980です。
飲み会1回分より安いですし、本当に速くなりたいランナーにはおすすめできる内容です。
トレーニングにフォーカスした書籍は多いですが、ランナーの減量に特化した書籍はあまりないです。
体重管理は前提条件とされていますが、あまり誰もが触れない分野だと思います。
しかも実際に体重管理に悩みぬいた私が書いた書籍ですので、かなり信憑性はあるかと思いますので参考にしてみてください。
まとめ
今回はマラソンのタイムと体重の関係について、私の実例を交えて解説しました。
マラソンは距離が長いので、体重が軽い方が圧倒的に有利なスポーツです。
実際に7月末に参加した富士登山競走では、体重が減ったことがかなりのメリットとなり、
登りのトレーニングを全く入れていないのにも関わらず昨年よりも良い結果となりました。
既に記録を意識しているランナーも、ランニング初心者の方も、是非意識しながらトレーニングしてみてください。
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