今回は山梨県富士吉田市にて開催された富士登山競走に参加してきました。
このレースは私自身何度も山頂コースを完走しており、特徴は掴んでいるつもりです。
かつては3時間20分台で走り切れたこのレースですが、最近は記録が低迷しており、今回の大会では何としても3時間30分台を狙いたいところでしたが結果は今ひとつとなりました。
ただ、最後までしっかり登ることが出来てよかったです。
年に1度の富士登山は今年も無事コンプリートというわけです。(少々激しいですが。。)
というわけで今回のブログでは富士登山競走の参戦記事となります。
最後には動画もあるので楽しんでいってください。
第77回富士登山競走の私の結果
第77回富士登山競走の私の結果は3時間44分34秒でした。
具体的には以下表の様な感じです。
昨年よりも体重が6㎏減った分、8合目までは比較的余裕を持って走ることが出来ましたが、そこからは内転筋が痙攣してしまいペースを大幅に落としてしまいました。
いや、大幅に落とすどころかしばらく岩場で休憩させてもらってしまったほどです。
ただ少し休憩した甲斐もあり、そこからうまく切り替えて登ることが出来ました。
途中で塩飴を頂いたことも大きかったです。
体重が減ったことで身体にかかる負担は減ったものの、やはり富士登山競走に登りの練習ゼロで挑むのには無理があったと思います。
逆にここは伸びしろですので、来年は現在の体重を維持しながら登りのトレーニングも入れていきたいと思います。
富士登山競走の特徴
まず富士登山競走の特徴について、実際に山頂コースを完走したランナー目線で解説していこうと思います。
ポイントとしては、
・過酷な制限時間
・シューズの選択が難しい
・自力で下山が必要
このあたりが特徴かと思います。
特徴①過酷な制限時間
富士吉田口を経由して、富士山頂まで登る約21㎞のレースです。
五合目と八合目に関門が設けられており、その制限時間の厳しさから40%少々の完走率という非常に厳しいレースです。
山頂コースにチャレンジするには、昨年に山頂コースでの実績が必要で、まだ山頂コースに参加したことのないランナーは五合目コースでの参加標準記録が必要となってきます。
制限時間が厳しいので、五合目コースの標準記録がギリギリだと、山頂コースにチャレンジできたとしても8合目で打ち切られてしまうことも多いです。
8合目がクリアできても山頂のフィニッシュが間に合わず、富士山山頂にたどり着いてもDNFとなってしまうのです。
特徴②シューズの選択が難しい
富士登山競走の特徴として、シューズの選択が難しいということがあります。
富士吉田市役所をスタートして、馬返しまではひたすらロードを走ることになります。
今年はトレイルランニングシューズを選択して走ったので、ロードであまりスピードが乗らない感じがしました。
そして馬返しから五合目までは比較的走りやすいトレイルが続きますが、感覚的には5合目まで路面はロードランニングシューズで走れる感じです。
ただ、五合目以降の砂地や岩場を考慮すると、どうしても踏ん張りの効くトレイルランニングシューズの方が走りやすいと感じます。
様々な路面を走るコースですので、シューズの選択が非常に難しいところです。
ただ、このレースをヴェイパーフライやメタスピードシリーズで走る猛者などもいましたので、ここは意外と走れてしまうものなのかもしれません。
ただ、最終的にレースが終わると同時にシューズも捨てるぐらいダメージはあるかと思います。
特徴③自力で下山が必要
富士登山競走の特徴として、自力で下山が必要という事です。
これは実際に参加する前には、下山はどうするのだろう?と思っていたのですが、まあ当然自力で下山するわけですよね。
下山胴は須走下山道を使うので、登りのような岩場などはないので比較的負担が少なく下山することができます。
ただすぐに下山できるわけではなく、5合目から2時間近くかけて登ってきた獲得標高と、レース後の疲労も相まって、1時間以上は余裕でかかります。
この下山胴で多くのランナーのシューズは使用不可能になると言っても過言ではありません。
富士登山競走が終わってそのままシューズを捨てて帰る人が多いのはこの影響でしょう。
私は今回の大会ではトレイルランニングシューズで挑んだので、シューズ自体の耐久性が非常に高いので捨てる様なことはありませんでしたが、ロードシューズで山頂コースに挑む方はシューズが潰れる覚悟で参加するのがオススメですね。
富士登山競走に向けたトレーニング内容
今回の富士登山競走に向けては
・走る前に筋トレを入れる様にした
・登りの練習は一切行わない
といった方針でトレーニングしてきました。
以下解説していきます。
トレーニング①走る前に筋トレを入れる様にした
まず走る前に登りに関わる筋肉の筋トレをしてきたということです。
具体的にはお尻周りの大きな筋肉を鍛えまして、深めのスクワットを入れることで刺激を入れていました。
実はこのお尻周りの筋肉は登りだけではなく、マラソンにも必要な筋肉です。
こうした体幹部の筋肉を予め使って脳に「使うよ」と意識させることで、ランニング中にその筋肉を意識的に使う癖が出来るのです。
トレーニング②登りの練習は一切行わない
今回の富士登山競走に向けては登りの練習は一切行ってきませんでした。
神戸に住んでいた頃は近くに六甲山があったので登りのトレーニングを十分に出来たのですが、現在住んでいる所は山が全くありません。
今回の富士登山競走の前に唯一山に入ったのは12月のIZUTRAILJOURNEYでした。
登りのトレーニング不足は感じていましたが、マラソントレーニングはしっかり出来て居た上、今回は昨年よりも体重が軽かったので、何とか走り切ることができました。
トレーニング③体重を管理した
富士登山競走に向けては体重も管理しました。
ひたすら上るレースですので、体重が重たい事態は避ける必要があります。
その分荷物を背負って富士登山するのと同じですからね。
マラソントレーニングの中でも体重を減らすことは記録向上の近道だと思っていたので、4月の長野マラソン以降減量に取り組んできまして、結果的に約9㎏の減量に成功しています。
具体的な方法としては以下の方法です。
年間通じてのトレーニング内容は昨年とは変わっていませんが、ちょっとした心がけで体重は減っていきます。
また、体重が減り始めるまでの間はなかなか成果が現れませんが、ここはじっと耐えることです。
本書では減量中に身体に起きることから、実際に私が減量に成功した食事術などについて書いておりますので、なかなか体重が減らないランナーにはオススメできます。
富士登山競走の装備
次に富士登山競走山頂コースに挑んだ装備です。
・シューズ:ペガサストレイル3
・GPSウォッチ:Forerunner965(GARMIN)
・アクションカム:Insta360GO3S
・エネルギージェル:SAMURAI GEL
といったところです。
シューズはNIKEのペガサストレイル3
ランニングシューズと迷うところですが、
5合目以降の岩場や砂地に備えて、踏ん張りの効くトレイルランニングシューズにしました。
序盤の馬返しまではロードですので、そういったシーンではロードシューズがスピードに乗るので良いのですが、富士登山競走は後半にできるだけ負担を少なくすべきだと感じているので、今回はNIKEのペガサストレイル3をチョイス。
ロードでのレスポンスはどうしてもロードシューズには劣りますが、NIKE独特のクッション感は感じるので、最終的には良かったと思います。
ウォッチはForerunnner965
ウォッチについてはForerunnner965を使用しました。
心拍計が今一つ心配でしたが、インターバルの様に上下する心拍ではないので、運動負荷の目安にはちょうど良かったですね。
今回はコースが明確なので地図機能もCLIMBPROも使う事もありませんでしたが、ペース管理と心拍データはけっこう参考になりましたね。
Forerunnner965については以下記事で詳細に解説しております。
アクションカムはInsta360GO3S
アクションカムについては初めてレースで使用しました。
Insta360GO3sを使ってみました。
レースでしかも富士登山競走という全く余裕のない状況でしたが、ストレスなく美しい映像を記録することが出来ました。
以下の動画は実際にInsta360GO3sを使って撮影したものです。
軽量で操作性も良く、4Kの美しさですので、激しいアクティビティでアクションカムを使いたい方にはかなりオススメできます。
ジェルはSAMURAI GEL
ジェルについてはSAMURAI GELを使いました。
試作回数を重ねたもので、レース序盤は脂肪の燃焼を促す「刀」を使用して、8合目とフィニッシュ後のタイミングでリカバリー機能の高い「鎧」を使いました。
ジェルは計画的に摂取したので、低血糖に陥ったりエネルギー切れになることもなく、富士山を駆け抜けることが出来ました。
SAMURAI GELについては以下記事で解説しておりますので参考にしてみてください。
富士登山競走を走っての感想
今回は登りのトレーニングを全く入れずに走ったレースでしたが、予想以上に走れたという感じです。
今期はマラソンに集中しているので正直この過酷なレースを走り切れるのか心配でしたが、しっかり走り切ることができました。
感想としては、
・21㎞という距離以上に長く感じる
・マラソントレーニングと登りのトレーニングを融合させる
・時間からランニングシューズでも走れる
・ジェルは序盤にしっかり摂取すべき
といったところです。
以下記事で解説していきます。
感想①21㎞という距離以上に長く感じる
富士登山競走は全長21㎞のレースです。
こう聞くと、「なんだ、ハーフマラソンと同じ距離か」と思うかもしれません。
参加してみて分かるのですが、途中から大股でないと登れない岩場も出てきますし、とにかく前に進みません。
故にフィニッシュまでの距離も非常に長く感じます。
また、競技時間も長いです。
トップ選手でも3時間弱という時間登り続けるので、消耗が極めて激しい種目と言っても過言ではないわけです。
よって21㎞と考えずに、競技時間から30分ごとにジェルを摂るなどの対策が絶対に必要になってきます。
今回はジェルを4本持参しましたが、結果的に全て飲み切りましたからね。
感想②マラソントレーニングと登りのトレーニングの融合がコツ
富士登山競走はマラソントレーニングと登りのトレーニングの融合がコツだという事です。
レースは序盤はロードの登りになるのですが、最初の傾斜は少し緩やかです。
こうした緩やかな登りから、峠の様な登りが馬返しまで続きます。
そして馬返しからは不整地になり、そこから五合目からは本格的な登りがスタートするというわけです。
タイムを稼ぐには、序盤のロードでしっかり走る必要がありますし、中盤以降の登りではしっかりとプッシュする脚筋力が必要になってきます。
今年の富士登山競走では、登りのトレーニングというものは全くしてきませんでした。
これまで参加してきた富士登山競走では、トレイルやトレドミルなどで登りに特化したトレーニングをしてきたのですが、今回は完全にゼロです。
というのも今年はマラソントレーニングに特化してきたので、登りのトレーニングに時間を割くわけにはいかなかったのです。
その結果、タイムは昨年よりはよかったものの、最終的に後半の登りで内転筋が攣りまくるというアクシデントに多く見舞われました。
やはり富士登山競走で良い結果を出すには、マラソントレーニングと登りのトレーニングをうまく融合する必要があると言えます。
感想③時間からランニングシューズでも走れる
富士登山競走を走った感想として、ランニングシューズでも行けるんじゃないか?と思ったことです。
これまでの富士登山競走は、トレイルランニングシューズで出走してきましたが、
やはりロード区間ではスピードが出にくいというデメリットがあります。
馬返し以降のトレイル区間からはトレイルランニングシューズが効果を発揮するのですが、ぶっちゃけロードシューズでも行ける感じがしています。
後半の岩場ではあまりにも厚底のシューズでは登りにくいのかもしれませんが、チャレンジすることで序盤のタイムは稼げるように感じます。
ヴェイパーやメタスピードで走る選手も多かったので、来年は試してみようと思います。
感想④ジェルは序盤にしっかり摂取すべき
今回の富士登山競走では、
序盤の早い段階からジェルを摂取することで後半の倦怠感やエネルギー切れを抑えることが出来たように感じます。
以前に後半にヘロヘロになってしまったことがあるのですが、その時は序盤に全くと言っていいほどエネルギー摂取をしてこなかったのです。
しかし今回は五合目までに2回ほどジェルを使ったので、後半のエネルギー切れはかなり少なかったと感じています。
まとめ
今回は7月に参戦した富士登山競走について記事を書いてみました。
非常に過酷なレースですが、富士山頂まで登ることができますし、自分の限界に挑める数少ないレースだと思います。
体力自慢のランナーにはおすすめです。
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