本記事では筋トレ前のウォーミングアップや、効果的な筋トレの順番について解説致します。筋トレは自宅でもできる自重での筋トレからジムでできる筋トレまで様々ですが、本記事ではジムを使った筋トレについて解説致します。
本記事では以下の方を対象にしています。
・ジムに来て筋トレをしているが、順番が今一つ分からない
・効果的な筋トレメニューについて知りたい
・筋トレにより欲しい効果を得るためにはどれだけの負荷や回数で行えばいいのか
以下記事で解説して行きます。
本記事を書くに当たっては、知人のパーソナルトレーナーの方から教えて頂いた内容と、ランニングの専門書に書かれている筋トレメニュー(主にウエイトトレーニング)を参考にしています。
パーソナルトレーナーの知人も箱根駅伝で9区を走った選手ですので、ランナー向けの筋トレ方法もかなり詳しい方です。
筋トレの順番や流れについて
これから身体を鍛えようとする人がまず感じるのが、筋トレをどの様な順番ですべきかということでしょう。いきなり筋トレを開始して怪我をしても勿体ないですし、どうせ鍛えるのであれば、ウォーミングアップからクールダウンまで効果的な方法を採り入れてやりたいものです。
今回紹介する筋トレ方法は、私がトライアスロン競技を行っていた頃の筋トレ内容で、エイジで世界選手権にも出場していたころのものです。トレイルランでも入賞が多い時期で、フルマラソンも2時間40分前後で走れていました。
その時の流れから、ジムでの筋トレの流れは大きく分けて以下の流れがベストでしょう。
STEP①筋トレ前の有酸素運動20~30分
トレッドミルで歩くペースから小走り程度で20~30分間走ります。有酸素運動というよりも筋トレを行う準備をする時間ととらえましょう。軽く有酸素運動を挟むだけでその後の筋トレの質が大きく変わってきます。
ジムに自転車で通う人は、それでも十分です。
STEP②筋トレ前の体幹を中心にしたトレーニング【自重トレーニング】
次は筋肉に本格的な負荷をかける前の補強です。ここでは身体の中心部の大きな筋肉に刺激を与えますので、
・腹筋
・背筋
・腕立て伏せ
・プランク(フロントブリッジ)
など、自重でできる体幹トレーニングなどを30回ずつ行います。ここで身体が温まったら本格的なウェイトトレーニングに入ります。逆にここでの体幹トレーニングがきついようであれば、ウェイトトレーニングもあまり重すぎる負荷はやめておきましょう。
筋トレ前にストレッチを行うべきか悩む方もいるかと思いますが、筋トレ前は必要ありません。理由はストレッチをすると筋トレの効果が減少してしまうこともあるからです。
ストレッチを行うことで副交感神経が優位になります。筋トレの効果を最大限に発揮するには交感神経を優位にしておく必要がありますが、筋トレ前に副交感神経を優位にさせてしまうと筋トレの質が落ちてしまうのです。
もしどうしてもストレッチをして可動域を広げてから筋トレしたいという人は動的ストレッチを心がけましょう。
STEP③目的とする負荷での筋トレ【ウエイトトレー二ング】
ウォーミングアップが終了したらウエイトトレーニングの開始です。ここからが本格的な筋トレになります。
本記事で解説する筋トレの負荷と回数の設定を参照し、自分に合わせたメニューで筋トレしましょう。
STEP④筋トレ後のストレッチ
筋トレ後のストレッチは必ず行いましょう。筋トレ後にストレッチが必要な理由は、血流量がアップするからです。
血流がアップすることにより筋トレにより痛めた筋肉に血液が循環するので回復が早くなるのです。
筋トレ後に風呂につかりながらでもいいので必ず時間をかけてストレッチするようにしましょう。この時にオススメなのが動的ストレッチではなく、ゆっくり身体を伸ばして副交感神経を優位に立たせる静的ストレッチです。
STEP⑤筋トレ後のタンパク質と炭水化物補給
筋トレ後のたんぱく質摂取は非常に重要です。理由は枯渇した状態を放置すると体はエネルギー源を筋肉を分解することで回収しようとするからです。
よって筋トレ後はたんぱく質を摂取する様にしましょう。プロテインでもいいですし、グルタミンなどのアミノ酸を摂取することも効果的です。また、この時に少量の炭水化物を摂取することもオススメです。筋トレ後にタンパク質と少量の炭水化物を摂取することで、その後の食事をガッツリ摂ることも抑えられますのでオススメです。
本当に筋トレで追い込む場合は、プロテインを摂取できないくらいグッタリしますが、頑張って摂取しましょう。
筋トレ時の負荷はどう設定すべきか?
筋トレ時の負荷は目的によって異なります。まず以下の様に3つの段階で負荷を考えます。
・筋持久力を付けたい段階
・筋肉を大きくしたり、ダイエットをしたい段階
・パフォーマンスを向上させる段階
以下で解説して行きます。
筋持久力を付けたい段階の筋トレ
まず筋持久力を付けたい場合の筋トレです。目的としては同じ動きを繰り返す動作を長時間できる様にしたい方向けの筋トレ負荷です。
この負荷の筋トレでは大きな筋肉がついたり、スポーツのパフォーマンス向上に繋がるような効果は出ませんが、筋持久力をつけることになります。
なので、同じ動作を続けていても疲れにくくなります。
筋持久力を向上させたいのであれば13~20回がギリギリなくらいの負荷で筋トレを行いましょう。
筋肉を大きくしたり、ダイエットをしたい方向けの筋トレ
次に筋肉を大きくしたり、ダイエットをしたい方向けの筋トレです。
筋肉を肥大させたり、筋肉を付けてダイエットしたいのであれば8~12回がギリギリなくらいの負荷が必要になります。
負荷の高い筋トレは、あまりダイエットには向かないのではないかと思われがちですが、そんなことはありません。ボディービルダーの様な邪魔になるくらいの筋肉を付けるのは実は非常に難しく、筋肉が付き始めた段階で基礎代謝が向上して余計な脂質は消費されます。その結果メリハリのある良い身体が出来上がるのです。特に女性はクビレを作ろうと思ったらまず取り組むべきは筋トレと言えます。
日本ではダイエットと言えば有酸素運動が主流ですが、米国ではダイエットといえばまず行うべきは筋トレというのが常識です。
これには筋肉と脂肪の身体への付き方が影響しています。筋肉は骨格ごとに付いているものですが、脂肪は体全体を覆うように繋がってついています。筋トレをすることで部分痩せに繋がらないのはその為で、筋トレを行い基礎代謝が向上することで全身の脂質が徐々に落ちていくのです。
最も脂肪がつきやすいお腹は残念ながら一番最後に落ちていく部位なので、その効果をすぐに感じることは出来ませんが、徐々に脂肪を落とすことは出来るので頑張ってトレーニングしてみましょう。
パフォーマンスを向上させる段階の筋トレ
まずパフォーマンスを向上させる段階の筋トレです。これが最も負荷の大きい筋トレになります。
前述の筋肉を大きくする負荷の筋トレが最も負荷が強い印象を受けますが、パフォーマンスアップに必要な筋トレが最も過酷な負荷ということになるのです。マラソンランナーであっても、軽い負荷で何度も筋トレを行うのではなく、かなりの負荷をかけるのがパフォーマンス向上には必要になります。
スポーツのパフォーマンスを向上させたいのであれば3~7回行うのがギリギリなくらいの負荷が必要になります。
当然高い負荷での筋トレになりますので、メインに取り組むスポーツのオフ日に設けたり、軽いメニューだと決まっている日にこの負荷の筋トレは行います。
ランナー向けの筋トレ方法については以下記事で解説していますので、読んでみてください。
ここでいうスポーツのパフォーマンスアップとは、マラソンで言う場合の一回当たりのキック力を向上させるという所です。これまでと同じエフォートでより速いラップを刻めるまでになるということなので、単に疲れにくくなる状態よりも競技力の向上を狙ったものです。
【ウォーミングアップの為の筋トレ】自重トレーニング
本格的なウエイトトレーニングに入る前に自重での筋力トレーニングを入れましょう。もしウエイトトレーニングで自分のマシンポジションが決まっている方はそのままウエイトトレーニングに入っても問題ありません。
自重トレーニングを入れる場合の流れは以下の内容が良いでしょう。
・腕立て伏せ
・腹筋、背筋
・プランク(フロントブリッジ)
各30回ずつ行うくらいでいいでしょう。もしこの内容でかなり強い負荷を感じるようであれば、ウエイトトレーニングの負荷は低めに設定するといいでしょう。慣れてきたら徐々にウエイトの負荷を上げればいいのです。
【本格的な筋トレ】ウエイトトレーニング
ここからが本格的なウエイトトレーニングになります。記事の序盤で解説した自分が目的とする負荷でウエイトトレーニングを入れていきましょう。
上半身筋トレメニュー①バックエクステンション
上半身のウエイトトレーニングの1つにバックエクステンションがあります。これはランナーにもおすすめの筋トレメニューです。
強化できる筋肉は脊柱起立筋で、姿勢を整える際に重要な筋肉です。
具体的な筋トレのポイントは、以下の通りです。
・器具を自分が負荷をかけたい角度に調節する
・ステップに足を乗せる
・腰の付け根がマシンの椅子にしっかり沿うようにする
・負荷が脊柱起立筋にかかるようにする
・顔をそのままの角度で維持し、正面を向くまで上げる
・伸ばしきったら暫くキープする
・背筋を使いながら少しキープする
・脊柱起立筋を使いながらゆっくりウエイトを下げる
以上を自分に必要な負荷と回数で行います。
上半身筋トレメニュー②ベンチプレス
上半身のウエイトトレーニングの1つにベンチプレスがあります。これはランナーにもおすすめの筋トレメニューです。
強化できる筋肉は大胸筋、三角筋、上腕三頭筋で、どれもランナーには必要な筋肉になります。大胸筋は背中が曲がらない様に姿勢を維持することにも繋がる筋肉ですし、三角筋は一見ランニングに必要ないように思われがちですが、ランニングできつくなった時に肩が上がってパフォーマンスが下がることを防いでくれます。
具体的な筋トレのポイントは、以下の通りです。
・ポジションを固定する
・肩甲骨を寄せる
・背中にブリッジを付けて、背中と腰を浮かせる
・足をしっかり踏ん張れる位置に固定する
・ウエイトを大胸筋に確実に負荷がかかる様にゆっくり下ろす
ウエイトが重たいトレーニングなので注意が必要なのがベンチプレスです。それであるが故に、ポジションは非常に大切になります。また、背中を反らせてブリッジを付けないと大胸筋にしっかり負荷がかからなくなるだけではなく、肩でベンチプレスの重量を受け止めることになるので、怪我にも繋がりますので注意が必要です。
また、ベンチプレスでの筋トレ時にブリッジを付けるもう1つの理由は、肩甲骨を絞り込むことが出来る為です。ブリッジを付けないと大胸筋に負荷がかからないので、必ずベンチプレスでの筋トレ時にはブリッジを付けて肩甲骨を絞る様にして行いましょう。
下半身筋トレメニュー①レッグエクステンション
下半身のウエイトトレーニングの1つにレッグエクステンションがあります。ランナーにもおすすめの筋トレメニューです。
強化できる筋肉は大腿四頭筋、ハムストリング、大殿筋で、姿勢を整える際に重要な筋肉です。
・器具を自分が負荷をかけたい角度に調節する
・マシンの椅子に深く腰掛ける
・負荷をかけた時に大腿四頭筋にしっかり負荷がかかる位置に調節する
・膝を直角まで下げる
・サイドバーを手に持ち、ウエイトを持ち上げた時に腰が浮かないようにする。
・両足を伸ばして、伸ばしきった状態で暫くキープする
・ゆっくり2秒ほど時間をかけてウエイトを下ろす
以上を自分に必要な負荷と回数で行います。
下半身筋トレメニュー②レッグプレス
下半身のウエイトトレーニングの1つにレッグプレスがあります。レッグエクステンション同様ランナーにもおすすめの筋トレメニューです。
強化できる筋肉は、大腿四頭筋とハムストリングです。日頃ランニングで鍛えることが出来ない筋肉なのでかなり走力の向上に繋がるメニューです。
レッグプレスのポイントは、足のつま先側ではなく踵側でウエイトを押し込むことです。ポイントは足首に負担のかからない様にすることです。つま先側で押し込むと目的とする大腿四頭筋とハムストリングに負荷がかからないので注意しましょう。
・椅子をスライドさせて自分が負荷をかけたい角度に調節する
・マシンの椅子に深く腰掛ける
・負荷をかけた時に大腿四頭筋とハムストリングにしっかり負荷がかかる位置に調節する
・背中にブリッジを付けるように意識する
・状態が動かない様にグリップをしっかり握る
・足を肩幅の広さに広げてステップに乗せる
・足を伸ばしてウエイトを持ち上げる
・限界まで来たら暫く維持する
・ゆっくり時間をかけてウエイトを戻す
以上を自分に必要な負荷と回数で行います。
「分割法」はオススメの筋トレ方法
筋トレと食事はセットであることは良く知られていますが、鍛えた後の筋肉を回復させる時間も必要です。
それを実現しながら効率的にできる筋トレ方法が分割法です。以下記事で詳細を解説していますので参考にしてみてください。
筋トレ後の栄養補給
筋トレ後の栄養補給は非常に重要です。
ポイントは以下の内容になります。
・筋トレ前の食事
・筋トレ直後の補給
・ジムから帰宅した後の食事
です。
筋トレ直後に摂取すべきものと、ジムから帰った後の食事で摂取すべきも、筋トレ前の食事のポイントについても以下記事で解説していますので是非参考にしてみてください。
まとめ
今回は筋トレの順番やメニューについてまとめてみました。自分の目的にあった練習メニューを組んで毎日のトレーニングに活かして頂ければ幸いです!
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