今回はランナーのコンディショニングに役立つGARMINウォッチの機能、HRVステータスの活用方法について解説します。
・コンディションを数値化したい
・HRVステータスについて知りたい
・HRVステータスはどう活用すればいいの?
・HRVステータスは取るのにどのくらいかかるの?
といった方には役立つ内容化と思います。
以下記事で解説していきます。
これまではコンディション管理は難しかった
これまでコンディションをコントロールするのに苦戦されたランナーは多いのではないでしょうか?
私自身実際にレース前のコンディションニングにはいつも苦戦しており、なんとなく1週間前のコンディション管理には自分の感覚を頼りにしていました。
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時にその感覚はズレてしまうことがあり、精度の高いコンディション管理にデータ化できないものか?とずっと思っていたのです。
ハードなトレーニングは走力を向上させるのに必要で、GARMINウォッチでもトレーニング効果を確認することは可能です。
その指標例としてVO2MAXが挙げられます。(以下記事で解説しております)
ただそれだけではなく、自分の中の様々なデータから自分のコンディション管理が出来れば、レースで失敗する可能性や怪我のリスクを減らすことができるのです。
そこで登場するのが今回解説するHRVステータスというわけです。
コンディションを判断してくれるHRVステータス
次にHRVステータスについて解説して行きます。
GARMINウォッチでは、自分のコンディションを判断してくれる機能があるのです。
それがHRVデータを元に解析したHRVステータスというもので、私はForerunner965を使用してそのデータを取り続けています。
HRVステータスとは?
HRVステータスとはHRVデータを元に心拍の「ゆらぎ」をモニタリングすることで自律神経系の活動を評価する指標で、
健康とストレスレベルの管理に役立つものです。
心臓の鼓動は一定のリズムで打たれていると思われがちですが、実際は小さな差異が発生しています。
この小さな差異がコンディションの状態に大きく関係しているのです。
これをランナーのコンディション管理に役立てたものがGARMINのHRVステータスと言うものです。
実際に私も活用していますが、かなり自分の感覚とHRVステータス上のコンディションにおいて相関があるので、重宝しています。
HRVデータの活用方法
次にHRVステータスの活用方法について解説します。
それには高いHRVと低いHRVがどういった状態を指すのか知る必要があります。
高いHRVとは、自律神経系の柔軟性や健康を示すことがあります。これは、リラックスした状態や良好なストレス管理を示しています。
一方低いHRVは、自律神経系の緊張状態や慢性的なストレスを示し、心臓や精神的な健康の問題とも関連することがあります。
つまりコンディションを管理するには高いHRVを目指す必要があるということです。
私の場合、レース前にはトレーニング量を落としますが、FORERUNNER965を購入してHRVステータスを確認し始めてからは、HRVステータスが高くなるようにトレーニングするようにしています。
HRVデータには取るのに3週間かかる
HRVステータスを取るには3週間睡眠中の心拍データを取り続ける必要があります。
睡眠中の心拍データは、他の要因が極めて少ない状況ですので、安静時心拍を測定するのに適しています。
HRVステータスは睡眠の質と密接に関係しており、睡眠の質が低いと低く表示される傾向にあるのです。
この睡眠中の安静時心拍に加えて、VO2MAXなど、様々な情報を元に総合的に判断してくれるというわけです。
これがすごいんですわ!
これにより、単にトレーニングの内容だけから疲労度を判断するという事態を避けることができるのです。
少し負荷の強いトレーニングを入れても、コンディションが向上する事だってあるわけですからね。総合的にコンディションを判断してくれるのが実際の体調との整合性の高さを実現しているのだと感じますね。
GARMINのウォッチはその日のトレーニングを提案してくれる
HRVデータをもとにGARMINウォッチがユーザーのコンディションを判断し、ワークアウト開始時に提案をしてくれます。
ちょうどGPS信号を補足するタイミングですね。
回復が必要な時は「追い込み過ぎないようにね」的なコメントをくれるというわけです。
毎日HRVステータスを確認するというのも重要ですが、ワークアウト開始時にこうした機能があるのは嬉しいですね。
トレーニングをするならHRVが高い状態が効果的
ここまで記事でHRVステータスについて記事で解説してきました。
このデータをトレーニングに活用するには、
なるべくポイント練習はHRVステータスの高い時に入れたほうが心肺機能や骨格筋にしっかり刺激が入り、質の高いトレーニングができるということです。
もちろんレースについても同じことが言えます。
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それにはしばらくウォッチを着用する必要がありますが、コンディションを数値化できるのは大きなメリットですよね。
疲労度の高い時はHRVステータスはどう表示される?
では実際に疲労度の高い時はHRVステータスはどう表示されるのでしょうか?
・HRVステータスを測定した時の状況
・HRVステータスを測定した時のトレーニング内容
以上に分けて解説します。
HRVステータスを測定した時の状況
まずHRVステータスを測定した時の状況についてです。
Forerunner965を購入してそこまで時間が経過していない状況でしたが、HRVステータスの自分のベースラインが確定しつつある状況。
つまりForerunner965で測定した際に、自分のコンディション判断はできるデータは揃っている状況です。
以下の様に、ベースラインより低いことが分かります。
これは19日頃に1000mのインターバルなど、VO2MAXの向上に繋がる様な比較的ハードなトレーニングを積み重ねてきていたことが要因です。
10月16日に35㎞走も入れています。
ちょうどForerunner965を使い始めた頃がレース2週間前でしたので、その段階からかなり追い込んでいたのでHRVステータスとしてはコンディションが低い状態と表示されるわけです。
マラソン1週間前のHRVデータを解説
次に、レースに向けたコンディショニングの効果を可視化するために、HRVデータを見てみましょう。
・1週間のトレーニング内容
・実際に得られたデータ
・体の感覚とHRVデータの相関性
に分けて解説していこうと思います。
1週間のトレーニング内容
まずレース1週間前のトレーニング内容について解説します。
先に解説したように、ちょうど8日前に当たる土曜には、20㎞のランニングを皇居で行っています。
この前にインターバルトレーニングを行っていた為に、スタート前から調子は悪く、アップ時からしんどい状態の中でトレーニングスタート。
終始楽ではありませんでしたがトレーニング無事終了。
トレーニング直後には以下の様なHRVステータスのコメントが入りました。
はい、休憩します。
この日はなんとか4分で押していますが、心肺的にはいつもよりしんどく感じました。
ここから2日間はそこまでハードなトレーニングは行いませんが、翌日に90分程度のトレイルランニングをゆっくり入れています。
月曜日はそのままリカバリージョグです。
そして火曜日にレース前最後の練習ということで1000×8本です。
負荷を上げ過ぎず、下げ過ぎずの練習でしたが、何とかこなすことができました。
とは言え1000mを8本ですので、全く疲労がないわけではありません。
以上の心拍推移からも分かる様に、身体にしっかり負荷はかかっています。
以上の様に、VO2MAXの向上に繋がる負荷でのトレーニングとなります。
実際に得られたデータ
次に実際に得られたHRVデータです。
以下が1週間分のHRVデータですが、やはり20㎞走の直後と火曜日の練習後の睡眠時にはバランスが悪くなっています。
10月21日が20㎞走で、10月24日が1000m×8本を入れています。
こうして見ると、ポイント練習の後にはHRVステータスが不安定であることが見て取れます。
1000m×8本の日はこの日だけでなく、毎回眠りが浅いように感じます。
日頃0時には就寝しているのですが、この日は寝付きにくくて結局2時過ぎまで寝られませんでした。
ただ、睡眠時間とHRVデータは別物だろうと思っていましたし、土曜日の20㎞走後は寝られていたので、睡眠時間が取れていても疲労していればHRVデータとしては良くない結果として出るという事が分かります。
体の感覚とHRVデータの相関性
次に身体の感覚とHRVデータの相関性についてですが、
これはかなりあると感じます。
ハードなトレーニングで疲労した時は良くない数値が出ることから、かなり使える指標だと思っておりましたが、感覚的に疲れていなくてもHRVデータが低い時もあります。
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ただ、隠れ疲労ということもありますよね?
この隠れ疲労を見逃すことがこれまでの感覚でのコンディショニングの欠点だと感じるので、その辺りを数値化できるのはかなり良いと感じます。
つまり身体では調子が良いと思っていても、数値が思わしいくない時はもう一段階休むときを設けるべきというわけです。
レース前のコンディショニングにおいてはここが重要であると感じます。
HRVステータスはトレーニング以外でも左右される
これまでトレーニング内容とHRVステータスには相関があることが分かりましたが、他にも下がるタイミングがありました。
それは食事などの内容で睡眠が浅い時です。
私の場合、チートデイとして1週間に1度インドカレーを食べることがあるのですが、この日は決まって眠りが浅い印象があります。
何度も目が覚めますし、喉が渇くんです。
じゃあ食べに行くなよって話ですが、どういうわけかそこのカレーが食べたくなるので、きっと何か怪しいものが入っているのかもしれません笑
それはそうと、こうした状況下でHRVステータスはどうなっているのかを確認してみました。
この日(水曜)のトレーニングは朝練だけで、夜はオフ。
翌日はポイント練習を予定しているので、コンディションとしては上がっていくはずですので、HRVステータスとしては良くなるはずです。
しかし、実際に測定したところ、コンディションが上がるはずの場面でHRVステータスが下がっており、これは身体が休まっていないことを指します。
こう考えるとコンディショニングにおいて食べるものというのも重要であるという事がわかります。
リカバリーの日やレース前は食べるものにも注意する必要がありますね。
HRVステータスの検証に使用したウォッチ「Forerunner965」
今回HRVステータスの検証に使用したGPSウォッチはGARMINの「Forerunner965」です。
実際に使い始めて感じるのは、
・ワークアウト時の情報量の多さ
・音楽機能の快適さ
・ウォッチから取れるデータの豊富さ
です。
地図機能やナビゲーション機能などもかなり充実しているので、マラソンだけでなくトレイルランニングにも取り組みたい人にはかなりオススメできる機種となっております。
もうね、自信を持ってオススメできます!
以下記事で詳細にレビューしておりますので参考にしてみてください。
まとめ
今回はFORERUNNER965を使ってHRVステータスの活用方法について解説しました。
Forerunner965では、HRVステータス以外にも様々なコンディション管理指標があります。
以下記事で紹介しておりますので参考にしてみてください。
これまでコンディショニングを感覚に頼っていた結果、上手くいかなかった方などにはかなりおすすめできる指標となっておりますので、参考にしてみて下さい。
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