私はコーヒーが好きです。
ランニングやトレイルランに出かける前に必ずコーヒーを飲む習慣があります。
特に長時間継続して走り続けるトレイルランに出かける前は、ちょっと勢いをつけるためにコーヒーは少しこだわって淹れたりしています。
仮に山で何かあって、最後に飲んだコーヒーがあまり美味しくなかったという事態は避けたいからです。
それほどコーヒーに深いこだわりを持つ私が、コーヒーを美味しく飲むために最近気になっているのはコーヒー豆の挽き具合です。
コーヒー豆を挽く機械にはミルとグラインダーがありますが、現在私が使用しているのは「ミル」です。
かれこれ12年近く同じコーヒーミルを使用しています。
そんな愛用のミルもここ最近調子が悪くなってきたので、そろそろグラインダーデビューしようかと立ち上がったわけです。
グラインダーは高価な買い物なので、購入に向けてまず必要なのは適切な情報です。
ミルとグラインダーについて色々と調べているうちにけっこう詳しくなってしまいました。
そこで本記事ではコーヒーを美味しく淹れる為に必要なコーヒーミルとグラインダーについて解説してみようと思います。
本記事は以下の方を対象にしています。
・コーヒーミルとグラインダーの違いを知りたい
・美味しいコーヒーを淹れるポイントを知りたい
・コーヒーミルとグラインダーのメリット、デメリットについて知りたい
以下で解説していきます。
コーヒーの味と豆の挽き方は関係している
私がコーヒーを淹れる際は、コーヒー豆をミルで挽いてドリップするのですが、最近考えるのが抽出されるコーヒーの雑味についてです。

雑味があると本当にコーヒーが台無しになります。苦みが先味に立ち、コーヒー独特のコクや甘みを感じにくくなってしまうのです。
これは山で美味しいイノシシを狩ろうとしているのに、途中でうっかり熊が出てきてイノシシを獲られてしまう事態と似ています。
コーヒーになぜ雑味が出てきてしまうのか色々と調べると、豆を細かく挽きすぎてしまうことが原因の1つであることが分かりました。
他にコーヒーから雑味が出る要因はあるのですが、近所のナイスミドル焙煎士に色々ご教授頂いてわかったのが、コーヒーの粒度が揃っていないことが大きな要因であるということです。
コーヒー豆を挽く機械には2種類ある
コーヒー豆を挽く機械には2種類あります。
・コーヒーミル
・コーヒーグラインダー
の2種類です。
以下で解説していきます。
コーヒーミルの特徴
まずはコーヒーミルについてです。
私が現在使用しているのはコーヒーミルです。プロペラでコーヒーを粉砕する仕組みの機械になります。
かれこれ購入して12年近く使用しているので、かなり長持ちしていることになります。
一時的に接触が悪く調子を崩していた時期があるのですが、そこから持ち直して現在も活躍してくれています。
怪我をして一度2軍落ちしながらも練習して一軍に戻った野球選手の様なやつです。
コーヒーミルのメリット、デメリット
次にコーヒーミルのメリットとデメリットについてです。
コーヒーミルのメリットは何といっても安価であることです。
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構造も簡易的なものが多く、機械自体もグラインダー程大きい必要がないので、小型のモデルが多いです。
またコーヒーグラインダーと異なり、メンテナンスが楽なこともメリットです。
室内に固着した豆カスをふき取る必要はありますが、コーヒーグラインダーの様に分解する必要がないので、手入れが非常に楽です。
デメリットとしては先にも解説した様に、粉砕したコーヒー豆の粒度が揃わないということです。
抽出にベストな粒度までコーヒー豆を挽こうとすると、ミルをある程度の秒数回さなくてはならず、その結果豆が細かく挽かれすぎてしまう場所が発生してしまいます。
写真で解説すると以下の様な場所です。

コーヒー豆が細かく挽かれすぎた場所は、抽出すると非常に苦いですし、えぐ味すら感じてしまいます。
これは使用するコーヒー豆が上質なものであっても関係なく味の劣化を感じます。
この様にコーヒーミルは、羽が当たる場所とそうでない場所で挽き方にムラが出来てしまうのです。
またモーターにより羽が回転してコーヒー豆をカットするので、構造上摩擦やモーターの熱が豆に伝わってしまい、コーヒー豆の風味劣化に繋がってしまいます。
では挽いた豆の粒度を合わせるにはどうすればいいのか?そこで登場するのがグラインダーです。
コーヒーグラインダーの特徴
次にコーヒーグラインダーの特徴です。
コーヒーミルとコーヒーグラインダーの違いを分かりやすく解説すると、ミルはミキサーの様にコーヒー豆を「カット」するもので、グラインダーは石臼のようにコーヒー豆を「すり潰す」ものという表現でしょう。

グラインダーでは落ちたコーヒー豆を均等に砕きますが、ミルの場合は回転物によりコーヒー豆を砕きます。
よってコーヒー豆の粉砕には回転物に均等に当たる必要があるのですが、ミル内にコーヒー豆が逃げるスペースがあるので構造上なかなか難しいことが分かるかと思います。
コーヒーグラインダーのメリット、デメリット
次にコーヒーグラインダーのメリットとデメリットについてです。
メリットはコーヒー豆の粒度が揃うということです。
先にも解説しましたが、粒度が揃うことは美味しいコーヒーを淹れるのに非常に重要な要素です。
雑味を嫌うコーヒー上級者が、ミルからグラインダーへ買い替えを行う際の最も大きな要因です。
ミルでも奇跡的に粒度が揃うことがありますが、そういう時のコーヒーって本当に美味しいです。
一方、グラインダーのデメリットとしては、機械自体が大型になってしまうということです。
グラインダーはコーヒー豆をすり潰すタイプの機械なので、どうしても石臼に該当する部分が大きくなり、それを収納するのにスペースを要する為機械が大きくなってしまうのです。
また、円盤ですり潰すのでどうしても本体を大きくすることで安定させる必要があります。ミルと比較してどうしても大型になってしまうのです。
最近は技術の進歩に伴い機械が小型化され、家庭に置かれていても違和感のない大きさのグラインダーが増えてきました。
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逆にその存在感をインテリアとして考えてもいいのではないかと思うほどオシャレなグラインダーもあります。
豊かなコーヒーライフを送る上で、自宅にグラインダーが1台あってもいいかもしれませんね。
また、コーヒーミルと異なり、定期的にメンテナンスが必要になります。
メンテナンスと言っても内部の機械をいじる様な大掛かりなものではないのですが、豆と刃が当たる部分の清掃を行う必要があるのです。
写真で言うと以下の様な部分ですね。

この刃に古い豆が固着すると、酸化した古い豆が雑味になってしまうのです。
コーヒーグラインダーのグラインド方式について
先にも解説したように、グラインダーにも様々なカット方式があります。
具体的には、
・ロールグラインダー
・フラットカッター
・コニカルカッター
に分類されます。(ここではミルについては除いています。)
以下で解説して行きます。
グラインド方式①ロールグラインダー
まずロールグラインダーの特徴についてです。

写真の様に、豆はロール間通過の際に粉砕される仕組みです。
メリットとしては粒度の均一性が高く粉砕速度も速いということで、その均一性は他のグラインダーを圧倒しています。
主に工業用のグラインダーで用いられていることが多いカット方式です。
グラインド方式②フラットカッター
次にフラットカッター方式のグラインダーです。

業務用から家庭用まで使用される電動式のミルに多いカット方式です。
私の持っている「ナイスカットミルネクストG」もフラットカッター方式を採用しており、グラインダーの価格も実に様々です。
グラインダーは一般に業務用のものの方が高価ですが、丈夫さ粉砕速度の点で家庭用よりも優れているのが特徴です。
フラットカッターとコニカルカッターは固定場と回転場の隙間の調整により粒度を変えるもので、刃にも様々な材質や加工方式があります。
具体的にはステンレス製とセラミック製のもの、歯を鋳造してあるもの、切削加工してあるものなどが挙げられます。
グラインド方式③コニカルカッター
次にコニカルカット方式です。

挽き方を細かく調整できるのが特徴で、エスプレッソ用のミルや手動のミルに採用されています。
おすすめのコーヒーグラインダー
次におすすめのコーヒーグラインダーについてです。
私がグラインダーに求めたものは、
・グラインダーの機能
・グラインドした時にコーヒー豆が飛び散らないか
・グラインダーのデザイン
この3つでした。
グラインダーの購入に当たり、かなり悩みました。
コーヒー豆をどの様な挽き方にしたいかによってもグラインダーの選び方は変わってきます。
私の場合エスプレッソまで作ることはないので、ドリップ用の粒度まで対応できるグラインダーで十分でしたが、エスプレッソで必要となる粒度まで削りたいのであればそれに対応したモデルが必要になります。

グラインダーについては色々な店舗を回って実際に豆を挽いて見せてくれるところもあったので、いい感じのレビューが出来るかと思います。
また、初心者におすすめなのは電動式のグラインダーです。
手挽きのグラインダーもあるのですが、操作がちょっと難しい上にグラインドに時間がかかるので上級者向きです。
おすすめのコーヒーグラインダー①ナイスカットミル【カリタ】
まずおすすめなのがカリタの「ナイスカットミル」です。
見てくださいこの武骨なフォルム。純喫茶にこれが置かれている姿が目に浮かびます。
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純喫茶に置かれているものをイメージしろと言われれば、ピンク電話とこのカリタのミルが浮かぶといっても過言ではありません。
話はそれましたが、ナイスカットミルはコンパクトなだけでなく、とてもインテリアに映えます。
家に1台あったらかっこよくて非常にモテ過ぎて困るやつです。
機能としては新作のナイスカットミルネクストGで色々と改善されてはいますが、粉残りなど一部の欠点を除いて十分な機能が備わっています。
ナイスカットミルネクストGよりももう少しレトロなデザインのグラインダーが欲しい方にはかなりおすすめです。
おすすめのコーヒーグラインダー②ナイスカットミルネクストG【カリタ】
次におすすめなのが、ナイスカットミルの改良版である「ナイスカットミル ネクストG」です。
前作のナイスカットミルよりも少し丸みを帯びて、スタイリッシュなデザインになっています。
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光沢もなく色合いが落ち着いていますので、家庭用としても非常にしっくりきますし、立派な調理器具という雰囲気があります。
デザインだけでなく機能面でも改良されています。
まず静電気除去機能の追加により粉の付着がなくなったということです。
これまでのナイスカットミルは、コーヒー豆を挽いた際にグラインダーのノズルに豆が付着したり、粉の飛び散りが問題点でした。見事に改善されています。

また前作よりもグラインド音が静かになたのもポイントです。
前作はモーター音もグラインド音も結構大きかったのですが、それが静かになっています。
またグラインダーの台座が着脱式になったことも大きいです。前作は台座が固定式だったので、こぼれた粉をティッシュで拭き取る必要がありましたが、着脱式になったことで清掃が楽になりました。
そもそも静電気除去システムがついてからは粉が台座に落下することがなくなったのでかなり便利です。
おすすめのコーヒーグラインダー③ステンレススチールデディカ【デロンギ】
次におすすめのグラインダーはデロンギです。
このグラインダーの特徴は、豆を一気に挽くことが出来る容量の大きさです。
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粉が出るノズルと粉受けが密閉構造になっているので、粉が飛び散ることがありません。
グラインド方式はコーン式を採用しており、低速回転で香りを持続させることができます。
豆の粒度も16段階に調節することが出来るので、挽き方を細かく調節したい人にはおすすめです。
また、一気に豆を挽いて袋で保管したい人にはおすすめのグラインダーと言えるでしょう。
おすすめのコーヒーグラインダー④MAJOR V【MAZZER】
次におすすめするグラインダーは、MAZZERのグラインダーです。
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このMAZZZERのグラインダーは、エスプレッソスタンドなどコーヒーのプロから愛用されている印象があります。
挽いたコーヒーの粒度がしっかり揃いますし、開放系でありながら豆を飛び散らすことなくコーヒー豆を挽くことができます。
エスプレッソハンドルを差し込んだ状態でも飛び散らずに挽くこともでき、グラインドしてタンピングする一連の流れをスムーズにこなすことが可能です。
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またデザインも非常にかっこいいです。
エスプレッソを提供する店舗だけでなく、自宅に置かれていてもオシャレな雰囲気になります。
デメリットは価格が高いということです。
これはもうちょっとしたエスプレッソマシンも購入できてしまう価格です。
ただ、コーヒーの美味しさに本当にこだわりたいのであれば是非とも購入したい1台です。
また将来的にカフェを開業したい方であれば1台持っておいても良いでしょう。
巷にあるエスプレッソバーや、本当に美味しいラテを供給してくれるお店ではMAZZZERのグラインダーを使っているところが多いです。
私が神戸にいた頃によく行っていたエスプレッソバーには、このMAZZZERのグラインダーが置かれていました。
このお店ではレバーピストン式のエスプレッソマシンを使用しており、抽出されるエスプレッソのクレマの量が半端なく多くい上、コクがとてもありました。
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今はオーナーが滋賀に場所を変えて営業しておりますが、「機械類は全て神戸に置いてきた」と格好よく言い放っていたのを記憶しています。
神戸に行った際にその店舗を訪ねたところ、まだそのマシンがそのままありました。
店舗の名称は変わっていましたが、機械類はそのままに営業しています。
個人的には前のオーナーが作ってくれたエスプレッソの方が私は好きですね。同じ機械で作っているのに不思議なものです。
おすすめのコーヒーグラインダー⑤C40 MK3【COMANANTE】
次におすすめなのがCOMANANTEのC40 MK3です。
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こちらは手挽きのコーヒーグラインダーですが、粒度がトップクラスに揃います。
コーヒー豆には豆の種類や、焙煎士の焙煎意図など様々な要因で性格が変わってきます。豆に含まれる水分や油分なども性格のうちのひとつです。
電動グラインダーでは挽いた時にその感触は伝わってきませんが、
手挽きのグラインダーであればコーヒー豆の感触がしっかり伝わってきます。
但しこのグラインダの難しいところは、適切なリズムで豆を挽かないといけないということです。メンテナンスも電動グラインダーと同じく必要になるので手はかかります。
それらの点を含めて楽しみたいという上級者の方にはオススメできるグラインダーです。
まとめ
今回はコーヒーミルとグラインダーについて解説し、おすすめのものを紹介させて頂きました。
これからコーヒーを本格的に始めようという方が最初に準備するのはドリッパーやコーヒーメーカーかと思います。
それらを使って毎日コーヒーを飲んでいるうちに、豆の挽き方ひとつでコーヒーの味が変わるということに気が付くはずです。
コーヒーの更なる美味しさを求めたいと思う方は、グラインダーを購入して豆の挽き方にもこだわってみてはいかがでしょうか?
友人を自宅に招いた時にふと出したコーヒーが美味しいと「おっ!」と思われます。コーヒーを普段飲まない人でも分かることが多いです。
グラインダーでちょっと豆の挽き方にこだわるだけであなたのコーヒーライフがきっと豊かになるはずです。
他にもコーヒーライフを豊かにする道具も解説しています。以下は私が使用しているコーヒーカップですが、こちらもかなりおすすめです。
以下記事で詳細を解説しておりますので興味のある方はチェックしてみてください。
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