梅雨が終わり蒸し暑い日々が続いていますが、走っていますか?
暑い日だと山に入る気にもならず、トレイル力の低下に不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はその中でもちょっと涼しい練習、ナイトトレイルについての記事です。
皆さんの中には、ナイトトレイルについて以下の様な悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?
・ナイトトレイルを練習に取り入れたいんだけど、なんだか夜の山は不安。
・練習効果としてどれだけ望めるものなの?
・どんな準備をすればいいの?
・ナイトトレイルでのオススメの練習方法はないの?
最初は分からないことだらけで不安に感じると思いますが、以上について解説して行きたいと思います。
ナイトトレイルを練習に取り入れよう!
日中の暑い時間に山に入ると、脱水やハンガーノックで灼熱の山で動けなくなるなどのアクシデントに見舞われたり、結果的に練習内容としても今一つになってしまうということはよくあります。
私も暑い時間に山に入って、結果的に1時間も走れずに帰ってきたことがあります。
しかし、暑い夏場であっても夜間であれば気温はグッと下がり、練習環境としては非常に良くなります。
ナイトトレイルには注意すべきこともありますが、メリットもたくさんあります。
ナイトトレイル練習の利点
ナイトトレイルの利点としては、日中には暑くて山に入る気も起きないような夏場であっても入れると言うことです。
特に登山道に沢があるようなコースであれば、その横を通ることで涼しさを味わいながら走ることができます。
大きな沢でなければ、そのまま身体をクールダウンすることも可能です。
またナイトトレイルは、動体視力を向上させるのにも最適です。
日中のトレイルランでも自分の足場を瞬時に判断して走り続けるような練習(特に下り)は、動体視力の向上に非常に有効です。
また、ヘッドライトなど山のギアの取り扱いに慣れるメリットもあります。
日頃なかなか走りながらヘッドライトを操作する機会はないと思いますが、ナイトトレイルであればそれをせざるを得ない状況になりますし、シーンによってヘッドライトの出力を切り替えたりする機会もあります。
レインジャケットも日中以上にその効果を感じることが出来るでしょう。
また、ナイトトレイルはハイカーさんがほとんどいないので、リスクも少ないです。
時々夜の山を歩いている方もいますが、夜の山には本当に人がいません。
また、ふとした瞬間に美しい星空を見ることができるのもナイトトレイルの醍醐味です。
このように日中の山以上に、非日常を味わえるのがナイトトレイルなのです。
ナイトトレイル練習の装備について
ナイトトレイルの装備については、まさかの時を想定することがポイントになります。
日中以上に疲労が大きくなるので、補給食はいつも以上に持った方が良いです。
また、基本的にレースで必要となる必携品は全て持つくらいの気持ちでいましょう。
トレイルランニングをこれから始めたい方で、まず何を揃えるべきか迷っている方はこちらの記事を参考にしてみてください。
ナイトトレイル練習のコース選びについて
ナイトトレイルのコースは普段行き慣れたコースがお勧めです。
理由は夜の山は昼に見た景色と全く異なって感じるからです。
またコースをワンウェイではなくピストンにすることで一気に路面の特徴やコースの特徴などを頭に残すことができるので、復路で迷子になることが減るのです。
ナイトトレイル練習で使用するヘッドライトについて
夜のトレイルでは、実に様々な場面があります。
立ち止まって標識を見たり、手元を適度な明るさに照らし出したり、この先の道を広く明るく照らし出したり、次に足を置く場所を確実に照らし出したりと、必要な光量は実に様々です。
私は初めてナイトトレイルに入ったときに、登山用のそこまで照度の高くないヘッドライトを使用していましたが、登山用に設計されたライトであったため、トレイルランをするには非常に不便でした。
路面が明るいと走りやすい
ナイトトレイルにおいて、路面の状態を把握することは非常に大事です。
日中であれば日光により足元が明るく照らし出されるので問題ないことがほとんどですが、明るい時にも木漏れ日や、光の乱反射で足場の凹凸が見えにくいこともあります。
こういった場合捻挫のリスクが非常に高まるので注意が必要です。
夜間は路面を照らし出せるのは自分が装備しているヘッドライトだけになりますので、トレイルラン専用のヘッドライトがどうしても必要になります。
ここでヘッドライトが高機能であれば、路面を適度な明るさで照らし出してくれるので、発生するトラブルは減ります。
疲労度が違う
ヘッドライトの照度が不十分なときは、限られた照度で足場を判断しなくてはなりません。
ペースが上がらないことはもちろんですが、路面が暗いと脳が少ない情報で多くの判断をしなくてはならないので、疲労度が大きくなります。
見えないともう本当に疲れます。
よって、疲労度が大きくなれば消費カロリーも変わってきますので、持参する補給食の量も必要になります。
霧が出た時にも対応できる
高機能のヘッドライトであれば、バッテリーの消費が激しいものの、一時的にか出力を上げてしっかり路面を照らしだすことができます。
特に霧が出たときは、ある程度の光量に黄色のセロハンを貼り付けると、よく見えるようになり、霧を気にせず走ることができます。
ここでもトレイルランにも対応した高機能のヘッドライトでないとその光量を出すことができません。
ヘッドライトを選ぶポイント
ヘッドライトもいろいろなメーカーが出しており、光の色調や、光量、バッテリー持続時間、操作性、防水性、そしてデザインなど様々な違いがあります。
メーカーごとに強みも違ったりするので、よく調べる必要があります。
出力
出力は非常に重要です。
ロードランニングでは最低100ルーメン、トレイルランニングでは最低200ルーメン以上と言われますが、トレイルランニングでも登りや林道を走る場合は200ルーメンでも問題ないと思いますが、テクニカルな下りを走る時や、上位を狙ってハイペースで走る場合は200ルーメンは暗いです。
250~300ルーメン近くはあった方がいいでしょう。
操作性
トレイルランはザックからものを取り出したり、走りながらすることが多いスポーツです。
そういった点から考えると、走りながらでも簡単にヘッドライトを操作できることが重要になります。
ノブをひねったり、ひねる時間でモードを調節出来たりと、操作性の簡便性は意外と重要です。
バッテリー容量
たいていは充電式のリチウム電池を使用していますが、ヘッドランプの使用頻度が低い場合はアルカリ電池が最適だと言われています。
理由は長時間の不使用期間があっても問題なく使用できるためです。
この記事の読者の様に定期的に使用される方は、リチウム電池などのリチャージャブルバッテリーを使用しましょう。
充電もUSBポートで簡単に充電できますし、経済的です。
また、この先に紹介する私のオススメのヘッドライトは、REACTIVE LIGHTINGという特殊な機能を備えていますが、この機能は充電池でないと使えません。
購入時にはこの辺りにも注意してみてくださいね。
防水性・防塵性
ヘッドライトの防水性・防塵性については等級が設けられています。
防水性
0 :特に保護されていない
1 :鉛直に落下する水滴を受けても有害な影響がない
2 :鉛直から15度以内の範囲で落下する水滴を受けても有害な影響がない
3 :鉛直から60度以内の範囲で水滴が噴霧状に落下しても有害な影響がない
4 :あらゆる方向から水の飛沫を受けても有害な影響がない
5 :あらゆる方向から噴流水を受けても有害な影響がない
6 :あらゆる方向から強い噴流水を受けても有害な影響がない
7 :一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸けても有害な影響がない
8 :連続的に水中に置いても有害な影響がない
防塵性
0:特に保護されていない
1:直径50mmを超える固形物(人体の手足など)が内部に侵入しない
2:直径12.5mmを超える固形物(人体の指先など)が内部に侵入しない
3:直径2.5mmを超える固形物が内部に侵入しない
4:直径1.0mmを超える固形物が内部に侵入しない
5:悪影響が生ずる程度の粉塵が内部に侵入しない
6:粉塵が内部に侵入しない
防水性については「IP□◆」の◆の部分がそれに該当し、防塵性については□の部分がそれに該当します。
防水性については4以上、防塵性についてはあまりこだわる必要はないように感じます。
砂漠を夜間走り続けるような特殊なレースに出る方には必要かもしれませんが、通常のトレイルランはそこまで粉塵が舞う様なコースは少ないので必要ないかと思います。
現在私が使用しているヘッドライトもIPX4ですので、防塵性は備えていませんが、2年間様々な状況で使用してきたものの全く問題ナシです。
大雨にも対応できるのがIPX6とされていますが、何度かスコールの様な雨に長時間晒された時もありますが、特に問題を感じたことはありません。
IPX4以上であれば問題ないです。
このヘッドライトは現在も愛用中ですが、
現在はこの機種から更に進化を遂げた後継機、スイフトRL(900ルーメン)も出ています。
ナイトトレイルのオススメ練習方法
ナイトトレイルお勧めの練習方法は、
登りでしっかり追い込み、下りで怪我をしない程度に動体視力を鍛えると言うことです。
よく練習の下りで飛ばす人がいますが、そこで怪我をした場合大けがのリスクが高く、しばらく戦線離脱です。
下りで飛ばす体力があるのであれば上りにしっかり心拍も活動筋も追い込むようにしましょう。
STRAVAを利用して過去の記録にチャレンジする
私の場合2週間から3週間に1度トレイルに入ります。
近くに山もないので行くとした場合、高尾山でのナイトトレイルが唯一のトレイル練習です。
高尾山では6号路で高尾山山頂まで登り、そのまま小仏城山まで登りますそのままそこで折り返し、再度高尾山頂まで行きそこから高尾山口駅まで降りていくのです。
この辺はハセツネに使われるコースも近く、独特の幅の階段が数多くあります。
里山ではありますが、かつて千日回峰行などの修験道として使われていた道であるため、かなりパンチのある上りであるため1時間も動き続ければ結構いい練習になります。
なお高尾山口駅には足洗ばや駐車場もあります。
圏央道がつながるようになったので、高尾へのアクセスはどこからでもしやすくなりました。
また、この山のいいところは実に多くのトレイルランナーが走っていると言うことです。
そうなるとStravaにいろいろな人の区間記録などが表示され、同じコースを走ったライバルと比較することが出来るので、自分の力量を一目瞭然で把握することができます。
レースがない今の時期、STRAVAを参考に様々なチャレンジに参加して競技力の向上にチャレンジするのもオススメです!
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