ロードランニングからトレイルランニングの世界に入ってきたランナーが直面する壁として
ナイトトレイルがあります。
トレイルランは距離や競技時間が長いために、未明のスタートや日没後に山を走ることはよくあります。
ナイトトレイルは、日中のランニングとは別世界です。
ランナーをとり巻く環境や安全に走る為に気をつけるべきポイントなど、身体的、知覚的、精神的な観点から、これまでのロードランニングにはない要素が入ってきます。
よって、準備と慣れが必要です。
安全に活動するためには慎重に走り、路面を判断する脳や体の労力を抑える必要があるため、まさかの時にも対応できる装備を持つことが重要です。
ナイトトレイルランの準備と注意点について
ナイトトレイルを楽しく走る為のポイントを、「行程」、「準備」、「ヘッドライト」に絞って紹介したいと思います。
ナイトトレイルの行程について
まずコースについては、日中によく行き慣れたコースを走ると言うことです。
私もよく経験することですが、夜の山は日中の山と同じコースでも全く別の道のように見えます。
日中迷うことのないコースでも、夜は迷ってしまうことが多々ありました。
その為、ナイトトレイルに入るときは、ピストンコースを選択するのが良いでしょう。
つまり往路で走った道をそのまま戻ってくるコース取りです。
ピストンコースを推奨する理由は、往路で見たちょっとしたヒント(生えている木の様子や、落ちている石や枝など)が、復路の目印になるからです。
また、熊や猪などの野生動物にも充分注意しましょう。
猪であっても、子連れの猪であれば後守るために突然襲いかかってくる事はあります。
また猪が単体で行動していても、ランナーが背の低い女性であれば襲われてしまうことがあります。
熊鈴などをザックから下げて、早い段階で自分の存在を野生動物に知らせるようにしましょう。
最悪の事態を想定した装備にする
ナイトトレイルに出かける前は、常に最悪な状態を想定することが大事です。
ヘッドライトが壊れてしまったり、バッテリーがなくなってしまったり、ハンガーノックや転倒で動けなくなってしまったり、道に迷ってしまったり、などいろいろな事態が想定されます。
こういったことを踏まえて、予定よりも長い時間山に入っていることを想定した装備を持っていくことは重要です。
自分に合ったヘッドライトを選択する
ロードでは夜間ヘッドライトなしで走っても街の明かりや月明かりで十分走れてしまうこともありますが、夜の山の中ではそうはいきません。
いちど山の中でヘッドライトを消してみるとわかると思いますが、歩くのもままならないくらい真っ暗になります。
そうなると、ヘッドライトの機能は非常に重要になります。
ヘッドライトはナイトトレイルの最重要アイテム
ヘッドライトも形状から昨日まで非常に多くのラインナップがあり、どうやって選べばいいか正直分からない方も多いかと思います。
私も最初はヘッドライトでメーカー・商品ごとに何が違うのか全く分かりませんでした。
選ぶポイントとしては
・ヘッドライトの角度が調節できる
・トレイルをしっかり照らし出せる
・走っても光源が揺れないもの
・バッテリー容量のあるもの
この辺りがポイントになります。
たかだかヘッドライトだと思うと思いますが、トレイルをしっかり照らし出せるものとそうでないものとでは、
走るペースも脳の疲労度も全く異なります。
最近では、ライトと路面との距離によって必要な後量を調節してくれるREACTIVE LIGHTING機能を備えたライトも出ています。
光源と路面との距離で自動調光してくれるので、バッテリーの持ちも良いです。
ライトの二刀流も有効
また、裏技としてライトを2つ持つのもオススメです。
1つはヘッドライトで、もう一つはハンドライトや腰に付けるベルト式のライトをつけることがありますが、
2つ光源があることで、路面が立体的に見えるのです。
私も大抵ヘッドライトと合わせてもう1つライトを持参しますが、一度その快適さを味わってしまうと1つのライトだけだと不安になる位です。
防寒対策
また、夏場であってもナイトトレイルでは防寒対策は必須になります。
里山であっても、夏場は日中走れない位暑くなりますが、ナイトトレイルになると走れてしまうくらい気温が下がります。
特に山頂に近づくにつれ気温も下がってくるので、防寒着は必須になります。
仮に使わなかったとしてもザックに入れておくだけでも安心ですので必ず入れておくようにしましょう。
私は夏場にアルプスによく行きますが、夜は寒くてシェルターの中で薄手のダウンを着ても寝られない位でした。
雨が降っていなくてもその状態でしたので、雨が降ったらなおさら寒いです。里山でも同じことです。
ナイトトレイルでは防寒着は必ず持つようにしましょう。
補給食
道に迷った時や、転倒して走れなくなった場合に備えて、補給食は多めに持つようにしましょう。
日中走るよりも、夜の山を走るとライトを頼りに進むことになります。日中よりも少ない路面情報で走ることになるので、脳が疲労します。
脳が疲労すると、糖質の消費量も多くなるので日中よりも多くの消費カロリーを必要とするのです。
誰かと一緒に行く
何といってもナイトトレイルランニングは単独ではなく誰かと行くことがお勧めです。
もし一緒に行く仲間が周りになければ、講習会に出るのもオススメです。
インターネットなどで探すと、ナイトトレイルランの講習会は結構ありますので積極的に利用しましょう。
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