昨今話題になっているMCTオイルですが、私はマラソンでも積極的に活用しています。
これまで色々なテストをしてきたので、今回記事でまとめてみようと思いました。
・マラソンにおけるMCTオイルの効果について知りたい
・MCTオイルのベストな摂取量は?
・MCTオイルを摂るタイミングは?
・MCTオイルを摂った後の身体の変化について知りたい
といった方には役立つ内容かと思います。
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今回はマラソンのタイム向上を目的としたMCTオイル利用ついて解説します。https://t.co/U0GefWYqhr
昨今話題になっているMCTオイルですが、私はマラソンでも積極的に活用しています。
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以下記事で解説していきます。
マラソンのエネルギー補給にあたりMCTオイルに着目した理由
まず、マラソンのエネルギー補給としてMCTオイルに着目した理由です。
これには理由があり、私がマラソン前日に焼肉を食べたことで効果があったことから始まります。
レース前日に焼肉を食べたことで、スタミナ切れを起こさなかったのです。
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もちろんジェルだけでもエネルギーは維持できるのですが、後半まで筋力的にも落ち込みが少なかったのです。
そこのことから、やはり脂を摂取することはマラソンにおいて結構効果があると感じます。
私の場合は脂多めの焼肉を食べるのですが、焼肉の場合は消化吸収に時間がかかるものの、翌日のレースであれば効果が出てくるものだと感じました。
ただ、実際は脂を摂る上でもう少しエネルギー変換効率が良く、吸収も早いものがあればいいと思い、色々調べているうちに、
MCTオイルがマラソンと親和性が高いという事が分かり、これまで色々なシーンでテストしてきました。
このあたりがマラソンでMCTオイルを摂取してみようと思った理由です。
MCTオイルについて
次に、このMCTオイルについて解説しておこうと思います。
具体的な特徴としては、
・スポーツサプリメントにも活用されている
・中鎖脂肪酸のことを指す
・市場で流通しているものは混合物が多い
といったところです。
以下記事で解説していきます。
特徴①スポーツサプリメントにも活用されている
MCTオイルと言えば、最近はダイエット向けの商品やプロテインなどのスポーツサプリメントに配合されていることが多い原料です。
脂なのにスポーツサプリメントに入っていて大丈夫なのか?という話ですが、
エネルギーへの素早い転換が出来るという点と、脂は元々糖質よりもエネルギー効率が高いということから利用が高まっています。
食事を少量しか食べられない高齢者向けのゼリーなどにもMCTオイルは利用されているのも同じ理由です。
また、エネルギー効率についてもそうですが、摂取することで糖質代謝から脂質代謝に切り替わり、体内の脂質燃焼を促進するという事から、身体を絞りたい人向けの商品にも数多く活用されています。
私がマラソンで活用しようとしているのは、この脂質燃焼と糖質セーブ機能の面からが大きいです。
特徴②中鎖脂肪酸のことを指す
次にMCTオイルの定義ですが、これは中鎖脂肪酸のことを指します。
脂肪酸は不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸に分類されますが、MCTオイルは飽和脂肪酸の方に分類されます。
何が違うかというと、炭素がつながっている数が違うということです。
私たちが料理で取っている脂は殆どが長鎖脂肪酸です。
この長鎖脂肪酸は分解と吸収に時間がかかり、過剰に摂取した場合は体脂肪として蓄積されます。
一方MCTオイルは中鎖脂肪酸であり、分解もスムーズで吸収も素早く行われます。
MCTオイルはよくココナツオイルから取れると言われているので、ココナッツオイルを摂ればいいと思われがちですが、ココナッツオイルはほとんどラウリン酸から構成されています。
よってMCTオイルを摂取するのであれば、単体で取った方が良いというわけです。
特徴③市場で流通しているものは混合物が多い
次の特徴として、市場で流通しているものはMCTオイルの混合物が多いという事です。
市場にあるMCTオイルは、カプリル酸とカプリン酸を混合しているものが多いです。
両方ともMCTオイルであることには変わりはないのですが、その割合が商品によって異なります。
これはMCTオイルを摂取する際にどんな効果を優先するかによってもどの割合の商品を使うかが異なりますが、この2種の割合があるということは考慮しておくべきでしょう。
MCTオイルの脂質燃焼作用を重要視したいのであれば、カプリル酸の配合割合の多いものを選ぶと良いでしょう。
MCTオイルはなぜエネルギー効率が良いのか?
次に、MCTオイルはなぜエネルギー効率が良いのかということについて解説していきます。
先に解説した脂肪酸についてですが、これには炭素原子がついており、この炭素の数により名称や吸収のしやすさなどが変わってきます。
4~6個繋がったものが短鎖脂肪酸と呼ばれ、8-10個繋がったものが中鎖脂肪酸、12個以上繋がったものが長鎖脂肪酸と呼ばれています。
MCTオイルは脂肪酸の1種ですが、通常の長鎖脂肪酸よりも短い鎖で構成されており、分子的に小さいものです。
その結果、胃や腸で迅速に分解されて、エネルギーになりやすいというわけなのです。
一方他の脂肪酸はどうなのかというと、鎖が長いために分解や吸収に時間がかかります。
先程私が話したレース前日に食べた焼肉は、代謝に6時間から12時間ほど必要になってきます。
これは長鎖脂肪酸が、腸で吸収されてからリンパ管から静脈を経由して肝臓や筋肉で燃焼させる経路を辿るからこれだけの時間がかかるのです。
一方、MCTオイルであれば比較的早くエネルギーとして代謝され、その人の代謝スピードによっても様々ですが、30分~90分程度と言われています。
これは、MCTオイルが胃と腸で吸収されて、アミン酸や糖質と同じ様に門脈という場所を通って肝臓に到達して、そこからケトン体という形で筋肉や脳にエネルギーを供給して燃焼させる流れをとるためです。
その結果、迅速にエネルギーになるというわけです。
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先に炭素の数について話をしましたが、MCTオイルは1種類の油だけで構成されているのではなく、複数の中鎖脂肪酸の組み合わせのものが多いです。
エネルギー源としてMCTオイルを使うのであれば、MCTオイルの内容を確認することもオススメです。
先にMCTオイルで一般に流通しているものは、カプリル酸とカプリン酸を混合しているものが多いと解説しましたが、ポイントとしてはその割合を見ると良いです。
具体的には、カプリル酸(炭素の数が8)を多く含むMCTオイルがマラソンにはオススメです。
理由はカプリル酸を多く含むものの方が、ケトン体の合成量が多いからです。
よって多くのエネルギーを必要とするマラソンにはオススメです。
MCTオイルが身体に入ると起きること
次にMCTオイルが身体に入ると起きることについて説明します。
先程MCTオイルはエネルギー効率が良いと解説しましたが、MCTオイルは身体に入るとまず胃や腸で分解されて、肝臓でケトン体に分解されます。
このケトン体という物質は脳や筋肉などで効率的にエネルギー源として利用されます。
マラソンランナーはこのケトン体を増やすことがスタミナ切れ対策には有効です。
MCTオイルを摂取することも1つの手ですし、低血糖下でのトレーニングもケトン体分泌に効果があるとされています。
つまり朝練ですね。
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低血糖の朝方に行う60分ジョグは夜に行う同じトレーニングよりも高い効果があるということがよく言われていますが、これはそういった意味合いもあるわけです。
実際にマラソンの後半にしっかり粘れる前は割と朝練しているケースが多いです。
またケトン体と言えばケトン食などが挙げられ、ダイエットやファスティングなんかに利用されているのを目にします。
朝練に切り替えるとケトン体が多く分泌されるという情報もあり、実際に私も朝方にトレーニングをすることでその効果を感じています。
MCTオイルがマラソンにおすすめである理由
次にMCTオイルがマラソンにおすすめである理由について解説します。
エネルギー変換の速さがMCTオイルのメリットと解説しましたが、持久力も向上するというデータもあります。
この持久力というのは非常にざっくりとした表現ですが、これはどういうことなのかというと、
・乳酸の発生を抑える
・糖質をセーブする
・ミトコンドリアの活性化
以上の3点が挙げられます。
以下記事で解説していきます。
おすすめ理由①乳酸の発生を抑える
マラソンにMCTオイルがおすすめな理由として、乳酸の発生を抑えるということが挙げられます。
私たちは日々運動以外にも乳酸を発生する機会はありますが、実際は乳酸を代謝しきれているから疲れないという理由があります。
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ただ、高い運動強度で動き続けると徐々に乳酸が蓄積して身体が動かなくなりますよね?
例えば私が1㎞3分のペースで走れば、たちまち身体が動かなくなってきます。
これは血中の乳酸量が一気に多くなり、筋肉のパフォーマンスに相応しくない酸性に偏るからです。
ところがこのMCTオイルは乳酸の発生を抑える効果があるのです。
もちろんそれには限度がありますが、
マラソンレースペースでの若干のチャレンジペース程度であれば有効である可能性が高いのです。
この結果、高い運動強度で走っても体が動かし続けられるというわけです。
おすすめ理由②糖質をセーブする
また、スタミナの向上効果があるというのもマラソンにおすすめする理由です。
先にケトン体の増加によりスタミナが向上するという話をしました。
これはどういうことなのかというと、ケトン体の発生により、体内の脂肪酸の利用量が高まることで起きるわけです。
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逆に言うと、糖質の使用量を抑えるわけですから、最初からエネルギー効率の高い脂質をエネルギー源として利用できるようになり、スタミナ切れに効果があるというわけです。
おすすめ理由③ミトコンドリアの活性化
ランナーにMCTオイルをおすすめする理由として、ランナーにとって重要なミトコンドリアを活性化させる効果もあるとされています。
ミトコンドリアは細胞小器官の1つで、エネルギー源であるATPを生産する工場です。
マラソントレーニングでもインターバルトレーニングなどのハードな動きによりミトコンドリアが増えるなんてこともあります。
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そんな重要なエネルギー生産工場であるミトコンドリアを元気にさせる効果があるのがこのMCTオイルです。
このミトコンドリアの活性化というのはどういうことなのかと言うと、ミトコンドリア内で発生する活性酸素を抑えるということです。
活性酸素と言えばあまり良い印象がありませんよね、人間の老化など、いわゆる「サビ」につながる物質と言う印象が多いかと思います。
これはミトコンドリアではあっても同じです。
活性酸素が多くなると、ミトコンドリアのエネルギー生産効率も悪くなるのです。
その点ミトコンドリア内の活性酸素発生が抑えられるわけですから、エネルギーの生産工場が元気という事になるので、より多くのエネルギーを産生できるようになるというわけです。
MCTオイルをマラソンで使うタイミングは?
次にマラソンでMCTオイルを摂る場合にはどんなタイミングで摂るべきかですが、
これはスタート前からレース序盤・中盤まで摂取すると良いでしょう。
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吸収までの時間には個人差があると思いますが、私の場合はそのタイミングで摂取しています。
結果的に糖質単体のジェルよりもかなりスタミナが持つ感じがします。
MCTオイルの推奨量は、一部の情報では1日15から80g位取りましょうと言う話があります。
ただこれは多くのエネルギーを要するマラソンで利用するとなると、ちょっと話は変わってきます。
私の場合、MCTオイルはジェルを補給するタイミングで約3gずつ取るようにしています。
それでも十分な腹持ちは感じられるので、良いと思います。
マラソンレース中は、ジェルを私の場合4本近く取るので、そうなると12g少々は取ることになるわけです。
体調管理にもおすすめ
MCTオイルは体調管理にもオススメです。
MCTオイルは抗菌・抗炎症作用が高いので、免疫力の向上につながるという研究結果もあります。
レース前の調整時に段階的に摂取しておくこともオススメですね。
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私の場合、レース1週間前からトレーニングボリュームを落としますが、その際に体調を崩すことがあります。
そうならない為に、MCTオイルをトレーニング時に戦略的に摂取しておくことは極めてオススメできます。
まとめ
今回はマラソンのタイム向上に効果的なMCTオイルの活用方法について解説しました。
自己ベスト更新を始め、ランナーごとに皆さん目標はあるかと思います。
そんな時にジェルと一緒にMCTオイルを摂取するというのは極めてオススメできますので、是非試してみてください。
以下動画でもマラソンとMCTオイルについて解説しているので参考にしてみてください。
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