今回はランナーを速くするマッサージガンの使い方を解説します。
題材にしたのは私の失敗例です。
動作分析によりマラソンペースが上がらない点や肩の痛みの理由が分かり、その点に対してマッサージガンを使って改善に成功した事例です。
マラソンが速くなりたいランナーにはかなりおすすめな内容になりますので参考にしてみてください。
ホント、上半身の動きだけでこんなに走りが変わるとは思ってもいませんでした。
よって、
・マラソンが速くなるのにおすすめなケア方法について知りたい
・マラソンと上半身の動きの関係について知りたい
・ランナーにオススメな上半身向けマッサージガンの使い方を知りたい
・マラソンで楽にペースを上げたい
といった方には役立つ内容かと思います。
以下記事で解説していきます。
ランニング(マラソン)ペース管理と上半身の関係
まずランニングのペース管理と上半身の関係について解説しておく必要があります。
ランニングのペース調整において上半身の動きは極めて重要です。
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ペースを上げるには肩甲骨を動かして腕を大きく振る必要がありますし、下り坂で減速する際にも腕の動きで調整することは皆さん既に体験されているかと思います。
この様に、上半身の動きはペース管理に極めて重要で、現段階で上半身をうまく使えていない方はまだまだ伸び代があるということです。
これは進化のチャンスっすよ!
私自身、2023年はサブエガまで達成しましたが、今思えば上半身をうまく使えておらず、足だけで走っていた記憶があります。
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そうすると他の部分でその動きを補う必要があるので、その分体力も取り込んだ酸素も余計に使います。
上半身をもっとうまく使えれば、さらにタイムは伸びると考えております。
私の上半身フォームの問題点と具体的な対策とその効果について順番に解説していこうと思います。
動作分析で分かったランニングフォームの問題点
次に動作分析で分かった私のランニングフォームの問題点について解説します。
以下の写真は私が東京マラソンを走る直前の30㎞走ですが、左側の肩甲骨が全く動いておらず、腕が全然引けていない状態でした。
この時の東京マラソンの結果は2時間51分、ゴール後はヘロヘロになった記憶があります。
結果的に体をローリングさせる、つまり捻ることで何とか腕を引けているように見えますが、実際肩甲骨の動きと言うのは極めて狭いです。
おそらく20°程度でしょう。
その結果私が推進力を生み出すために何をしているのかと言うと、腰から上半身全体にかけて捻りをかけると言う事なんですよね。
そうすることで何とか推進力を得ているといった状態です。
これだとランニング自体の動きも小さいですし、下半身だけで走ることになるので足も太くなります(涙)。
一方スピードのあるトップ選手はどうでしょうか?
三浦龍司選手や大迫傑選手、市田選手など、トップ選手は肩甲骨の可動域が広いですよね?
そこから生み出されるスピードも大きいということです。
いやハンパないす。
腕から生み出される推進力も高いので、股関節もそれに応じて自然と開くようなイメージです。
一方私のランニングフォームはどうかというと、マジでいけてないです。
別大ではこのランニングフォームでなんとかサブエガ達成しましたが、ほんとこのフォームでよく2時間40分台で走れたなと思います。
動きも小さいですし、歩幅も小さいです。
ただ、このフォームでシーズンベストを出せだと言う事はこの先まだ伸びしろがあると言う事ですので楽しみでもあります。
上半身が硬いことで生じるランニング障害
次に、私の上半身が硬いことで生じたランニング障害について開始します。
具体的には、
・腰痛が発生し始める
・肩甲骨周りが痛くなる
といった事でした。
以下記事で解説していきます。
上半身が硬いことで生じるランニング障害①腰痛が発生し始める
まず腰痛が発生し始めるということです。
先に私の肩甲骨が動かないことで、腕が後に引けず、その結果腰から上のねじりで推進力を得ていると解説しました。
これは腰に大きな負担をかけることになります。
本来であればここで腰は必要以上に使用しなくても良く他の要素で動員すべきなのですが、私の場合腕が振れていないことが原因でこういった事態が発生していたのです。
その結果腰痛につながってしまっていました。
日常生活でも屈むと腰痛が発生することがあり、これが今回フォームを見直す結果になりました。
上半身が硬いことで生じるランニング障害②肩甲骨周りが痛くなる
次に肩甲骨周りが痛くなると言うことです。
肩甲骨の動きが悪い状態で、頑張って腕を引こうとしていたので、肩甲骨周りがとにかく痛かったです。
服を脱ぐときも腕をクロスしますが、その時に痛かったり長時間ザックを背負って走るトレイルランニングで肩の痛みが発生するなど症状は随所に表れていました。
硬いランニングフォームの原因
では、この私の硬いランニングフォームの原因は何だったのでしょうか?
それは痛みが出ている部位の反対側つまり体の前の筋肉が固かったと言うことです。
具体的には大胸筋です。
私の場合大胸筋周りがとにかく硬く、ここをリリースすることにより症状が改善しました。
つまり、体の前のほうの筋肉が固すぎて、伸展性を完全に失っており、それにより腕を後ろにいけなくなっていたと言うことです。
大胸筋が後に動こうとする腕のブレーキをかけてしまっていたってことですね。
改善の為にマッサージガンを使って行ったこと
改善のためにマッサージガンを使って行ったこととして、大胸筋を中心にマッサージガンを使用したという事です。
具体的には大胸筋上部、つまり鎖骨の付け根のあたりや、肩と大胸筋の付け根あたりにマッサージガンを当てることで癒着をリリースしたことになります。
これにより、大胸筋による腕振りのブレーキを解除したと言うことです。
マッサージガンの使用により生じた効果
次に、マッサージガンの使用により生じた効果について解説します。
かなり効果があり、具体的には
・肩甲骨の可動域が増えた
・楽にスピードが出るようになった
・腰の負担が減った
・正しい位置で着地できるようになった
・シューズの消耗が軽減した
といった効果ありました。
以下記事で解説していきます。
マッサージガンの使用により生じた効果①肩甲骨の可動域が増えた
マッサージガンの使用により生じた効果として、肩甲骨の可動域が増えたと言うことです。
ゆっくりとしたジョグでは差が分かりませんが、中強度以上のランニングであれば、大きく腕を振る必要があるのでよくわかりました。
明らかに肘を振る角度が広がり、45度近く開くようになったことがわかります。
肩甲骨自体をマッサージガンでリリースしたわけではありませんが、大胸筋の張りを改善したことにより、肩甲骨の動きにブレーキがかからなくなったと言うイメージです。
動作分析で意図したことが結果となって表れた成果でしたね。
マッサージガンの使用により生じた効果②楽にスピードが出るようになった
マッサージガンの使用により生じた効果として、楽にスピードが出るようになったと言うことです。
先に肩甲骨の可動域が増えたと改善しましたが、これにより大きな推進力を得たことになります。
その結果これまでと同じペースで走っても楽にスピード出せるようになったのです。
ペースを上げようと余計なねじりを腰からかけることもなくなったので、体幹部の筋肉を動員しなくて済むようになったのです。
これらはショートインターバルや、マラソンの動きに近いロングインターバル、ペース走などの動きでも感じられ、同じ本数を同じ設定でこなした時にも余裕を感じる様になりました。
正しいフォームで走るということが如何に重要なのかを感じさせられた瞬間でしたね。
マッサージガンの使用により生じた効果③腰の負担が減った
マッサージガンの使用により生じた効果として、腰の負担が減ったと言うことが挙げられます。
トレーニングで疲労した後は、マッサージガンで腰部もしっかりケアしました。
肋骨の下から後ろに動かした場所に、最も負荷のかかっていた部位がありますので、そこを重点的にマッサージガンでリリースします。
先に解説したように肩甲骨の可動域が増え、腕振りによる推進力を得たことにより、体幹部の筋肉をねじりに使わないで済むようになりました。
もちろん完全に使わないわけでは無いのですが、余計な力を使わずに済むようになったと言う表現が正しいのかもしれません。
今までは広背筋を使って一生懸命ツイストして推進力を得ようとしていたため、腰痛が慢性化していましたが、それがなくなったのです。
マッサージガンの使用により生じた効果④正しい位置で着地できるようになった
マッサージガンの使用により生じた効果として、正しい位置で着地できるようになったと言うことです。
先に解説したように広背筋を使って無理にツイストすることがなくなったので、着地する時にも下半身をリラックスした状態で着地できるようになりました。
その結果正しい位置で着地できるようになり、少ない力で正しい位置でキックできるようになったのです。
正しい位置で着地することは蹴り出しの位置も正確な位置から蹴り出すことになるので、マラソンなど長距離を走る上で非常に大きなメリットだと感じます。
マッサージガンの使用により生じた効果⑤シューズの消耗が軽減した
マッサージガンの使用により生じた効果として、シューズの消耗が軽減したと言うことが挙げられます。
私の場合、ミッドフット着地ですが、力むとどうしても足の外側に着地してしまうという問題点がありました。
しかし、先に解説したように正しい位置で着地できるようになったためにシューズの負担が減り、シューズの減りも改善されたのです。
正しい位置で着地できることがこんなにもメリットだと思ってもいなかったですね。
上半身にマッサージガンを使った時のポイント
次に上半身にマッサージガンを使ったときのポイントについて解説します。
具体的には、
・あまり強く当てない
・体の中心部から末端へ
・リラックスした状態で当てる
・伸ばした状態で当てる
といった点に注意する必要があります。
以下記事で解説していきます。
上半身にマッサージガンを使った時のポイント①あまり強く当てない
マッサージガンを使うときのポイントとして、あまり強く当てすぎないと言うことが挙げられます。
私の場合、鎖骨と大胸筋の境目にマッサージガンを当てましたが、ここはじっくりとリリースする必要があります。
最初からここを強く当てすぎると、筋肉を傷つけたり、筋肉の出力自体を弱めてしまうことにもつながりかねません。
最初は一番弱いモードでリリースするようにしましょう。
上半身にマッサージガンを使った時のポイント②身体の中心部から末端へ
マッサージガンを使うときのポイントとして、体の中心部から末端回使うと言うことです。
今回の私の上半身の例からすると、大胸筋の中心部から外側、つまり胸から腕に向かってマッサージガンを滑らす必要があります。
上半身にマッサージガンを使った時のポイント③リラックスした状態であてる
マッサージガンを使うときの注意点として、リラックスした状態で当てると言うことです。
マッサージガンを当てるときは、その筋肉を使っていない状態で当てる必要があります。
よくランナー膝のケアをするために、立ったままの状態でマッサージガンを当てる人がいますが、これだとリリースしたい筋肉を使った状態でマッサージガンを当てていることになります。
これだと効果が低いので、必ず横になってその筋肉を使っていない状態でマッサージガンを当てるようにしましょう。
写真で解説すると、左の大胸筋をリリースしているので、マッサージガンは右手で使うことになります。
上半身にマッサージガンを使った時のポイント④伸ばした状態であてる
マッサージガンの使い方のポイントとして、伸ばした状態で当てると言うことです。
今回の私の上半身の例でしたら、大胸筋を伸ばして張った状態でマッサージガンを当てるのがポイントです。
以下の写真の場合だと、仰向けになった状態で、腕を少し外旋させることで、より筋が伸びた状態になります。
そして、張った状態で患部にマッサージガンを当てるのです。
先に解説したように当てる際には反対側の手を使って当てる必要があります。
こうすることで、リラックスして、かつ伸ばした状態でマッサージガンを当てることになり、より効果的なリリースが可能になるのです。
マッサージガンの選び方やおすすめについて
次にマッサージガンの選び方やおすすめについて解説します。
今回使用したのは以下のマッサージガン、「uFit RELEASER MINI」です。
持ち運びに便利なサイズで、かつ出力も大きいので、レースに公共交通機関で出かけられる方でも持っていけるサイズで個人的におすすめです。
この他にもマッサージガンは出力やストロークの違いなど様々なものがあります。
機種や大きさがあり過ぎて自分に合ったマッサージガンが分からないという方は多いのではないでしょうか?
そんな方向けに以下記事ではランナーにおすすめなマッサージガンを紹介しております。
また、筋肉量の多いアスリートの方向けのマッサージガンは以下記事で解説しております。
まとめ
今回は、マラソンが速くなるためのマッサージガンを使った上半身ケアについて解説しました。
マッサージガンは、筋肉の疲労をほぐすだけでなく、筋膜のリリースなどケアに非常に使えるツールです。
本記事を参照しながら、ぜひ皆さんもマッサージ間で上半身をケアしてみてください。
きっと今までにないスピードを持つ自分と出会えますよ!
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